MS、企業へ包括的な管理ソリューションを提供する2製品を披露

マイクロソフトは6月25日、東京国際フォーラムでMicrosoft Security&Management Conferenceを開催、企業向けのセキュリティと運用管理のソリューションが披露された。

» 2007年06月25日 19時56分 公開
[ITmedia]

 6月25日、東京国際フォーラムでMicrosoft Security&Management Conferenceが開催され、マイクロソフトによる企業向けのセキュリティと運用管理のソリューションであるForefrontおよびSystem Centerの新機能やロードマップなどが披露された。

 キーノートには就任から3カ月を迎えたマイクロソフト 代表執行役兼COOの樋口泰行氏が登場。昨年までITの世界から遠ざかっていた樋口氏も、このところ企業経営者のITに対する意識が高まっていることを肌で感じているという。また日本でのIT浸透度について、今の企業活動はITへの依存度が高まっており、ITがなければ顧客へ新しい価値を提案することができず、ITが止まると業務やサービスが止まるという状況にまでなっていると言及。また企業のトップがITに関心を払っていないと、その企業のITはまったく機能しないものになってしまっているという指摘も加えた。

樋口泰行氏 同社代表執行役兼COO 樋口泰行氏

 法規制やコスト削減、複雑性の増大などに対応するため企業がIT導入を進める中で、どのようなITシステムを構築していけばよいのか。樋口氏は「企業のエレメントである人やプロセス、技術のそれぞれについてコストを下げ、その分を戦略的な投資へ回すことができるようにする」ということを目標にあげた。そのためにすべきはインフラの最適化であり、その結果として生産性の向上、運用の簡略化、システム統合という課題を突破していくことができるという。

 ForefrontとSystem Centerは、こうした課題に対して同社が提供するプラットフォームとなる。米Microsoftのセキュリティプロダクトマーケティング担当 シニアディレクタ マーガレット・アラカワ氏は、「エンドユーザーは自分のPCにセキュリティパッチが当たっているかどうかを気にする必要はない。すべて管理者側に任せておけばよい。その結果、生産性の向上に注力できる」と、2製品が提供するマネジメントプラットフォームの効果について語った。ある企業におけるForefront Security for Exchange Serverの導入効果については、ウイルスなどの被害によるサーバ停止時間を約20%削減できたと説明。またSystem Center Operations Manager 2007の利用で管理作業を40%削減、さらに全体のITコストを60%以上削減できたという調査結果も披露し、同製品を利用したインフラの最適化がいかに効果的かを繰り返した。

マーガレット・アラカワ氏 米Microsoft セキュリティプロダクトマーケティング担当 シニアディレクタ マーガレット・アラカワ氏

 同氏はサーバやクライアントPCをウイルスやワームなどの既存の脅威に加え、スパイウェアやルートキットなどの新たな脅威から守る「Forefront Client Security」を7月2日から国内で販売することを発表した。同じく8月1日には、中小規模事業所向けに機能を特化したSystem Centerといえる「System Center Essentials 2007」も発売する。特にForefront Client Securityはボリュームライセンスで提供され、1ユーザー1カ月68円からという低価格を武器に広く普及を狙っていく。

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