第5回 プロジェクトの初期タスクを片付けようSourceForge.jpではじめるオープンソースプロジェクト(3/3 ページ)

» 2007年07月02日 03時38分 公開
[安井 卓,ITmedia]
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トラッキングの設定をしよう

 次のタスクはトラッキングの設定です。ソフトウェアを開発していて、あれば絶対に便利なツールの1つに、バグトラッキングシステム(BTS)があります。バグを報告するだけでなく、「トラッキング」という名のとおり、そのバグを修正するまでの課程を追跡(トラック)することができます。よく使われているBTSとしては、BugzillaやTrac、debbugs(DebianのBTS)などがあります。sf.jpでは、これらのBTSに引けを取らない優れたトラッキング機能を持っています。

 プロジェクトを作成した時点で、「Bugs」(バグ報告)、「Support Request」(サポート要求)、「Feature Request」(機能要求)、「Patch」(パッチ)の4種類のトラッキングが自動的に作成されます。たいていの場合は、この4種類で事足りるでしょう。

 デフォルトでは、新しいバグ報告があったときにメールなどで通知されないため、ブラウザで見ないとバグ報告があったことが分かりません。しかし、設定をすることで、新しく登録されたアイテムをメールで受け取れるようになります。そこで、トラッキングの設定をして、新規登録時にメールで通知を受け取るようにしてみましょう。

 プロジェクトメニューから「トラッキング」を選択してその下に出てくる「管理」を選択します。そしてそこで、設定を変更するトラッキングの種類(例えば「Bugs」)を選択します。すると、Bugsの設定項目が表示されるので、「プリファレンスの修正」を選択します。これで、Bugsの設定を変更できるようになります(画面5)。「新規登録時にメールを送るアドレス」に、送り先のアドレスを記入し、「登録」をクリックすると、新しくアイテムが登録されたときにメールで知らせてくれます。また、「すべての更新時にメールを送る」をチェックしておくと、既存のアイテムにコメントがついたり、状態が変化したりしたときにもメールを受け取ることができます。

画面5 画面5 トラッキングの設定変更

 ここで送り先に指定するメールアドレスには、メーリングリストのアドレスにすることもできます。プロジェクトが大きくなってきたら、開発用メーリングリストを指定するようにした方がよいでしょう。そうすれば、開発者全員がバグ報告があったことを知ることができるようになります。

 設定を済ませたら、トラッキングの設定タスクもCloseします。これでプロジェクト開始時に登録したタスクのうち、3つを片付けることができました。残りはソース管理の準備タスクですが、これはこれまでのタスクよりも少し厄介なので、次回解説することにします。

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著者プロフィール

安井 卓

VA Linux Systems Japan(株)/ Debian Project


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