SourceForge.JP、Subversionを正式サポート

日本最大のオープンソースソフトウェアの開発サイトであるSourceForge.JPが、これまでCVSのみだったバージョン管理システムにSubversionを正式に加えたことを明らかにした。

» 2007年03月19日 17時59分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 Open Source Develpment Network(OSDN)は3月19日、日本最大のオープンソースソフトウェアの開発サイトであるSourceForge.JPにて、Subversionのサポートを正式に開始したことを明らかにした。同サイトは、2002年4月に運営が開始され、現在は2400を越える開発プロジェクトと2万4000名を越える開発者が登録されている。

 SourceForge.JPでは、開発されたソースコードを管理するためのバージョン管理システムとしてCVS(Concurrent Versions System)のみを採用していたが、2006年11月にはSubversionの試験サポートを開始しており、今回正式に運用開始に至った。

プロジェクトのソースコード管理ページ。CVSとSVNが同時にサポートされていることが分かる

 これにより、SourceForge.JPの登録開発プロジェクトでは、CVSとともにSubversionリポジトリも同時に利用可能となった。Subversionの機能の有効化/無効化は、SourceForge.JPのWebインタフェースから行え、CVSと同様にSubversionリポジトリのViewCVSによる閲覧もサポートされる。また、フックスクリプトの設定が追加され、現在はコミットメールの設定も可能となっている。

svnのフック設定ページで、コミットメールの設定が行えることが分かる

 VA Linux Systems Japanマーケティング部部長兼OSDN事業ユニットユニット長の佐渡秀治氏は、今回の発表について、次のようにITmediaに語った。

 「Subversionサポートについては、以前から多くの要望がありましたが、SourceForgeの安定した利用を実現するための体制作りを重視した結果として、思っていたよりもサポートが遅れる結果となりました。ただ、今回のSubversionサポートが手始めとなりますが、今後の1年ほどはOSDNとしてSourceForge.JPの各機能の強化、および機能追加を行う予定でいます。詳細はまだはっきりとしていないところもありますが、各機能をもっと使いやすくもしなければいけませんし、また、ほかにもあったほうが便利な機能やコンテンツは考えられます。今はこのぐらいしか言えませんが、ゴールデンウィーク前後には何か情報が出せるでしょう」

 なお、SourceForge.JP自体の収益性について同氏は、次のように語っている。

「昔よりはマシですが、収益的に辛いのはあまり変わりません。cvsやシェルアクセス、ファイルダウンロードのトラフィックに広告をつける技術があるなら別ですが(笑)。まあ、広告というのは冗談ですが、機能を強化しようとしているのですから、当然SourceForge.JPは運用を続けていくということで腹をくくっています。OSDNのほかのサイトが何とか支えてくれると思いますし、SourceForge.JP自身も運用資金を自力で出せる程度に大きくなってくれることを願っています。ともかく、どんどんSourceForge.JPを使ってくれる人が増えることが一番の願いです」

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