OKI、世界初のモバイル機器向けアイリス認証ミドルウェアを発売

OKIは、アイリス(虹彩)認証を世界で初めてモバイル機器向けのミドルウェアとして実用化し、7月17日より発売を開始する。

» 2007年07月17日 14時34分 公開
[ITmedia]

 OKIは、アイリス(虹彩)認証を世界で初めてモバイル機器向けのミドルウェアとして実用化した、「モバイル機器向けアイリス認証ミドルウェアVer1.0」を7月17日より発売する。モバイル機器のカメラで利用者を認識する「携帯アイリス認識技術」の導入に必要な機能を一体化したミドルウェアとなっており、さまざまなモバイル機器用OS上で動作する。

 携帯電話やPDAなどのモバイル機器によるインターネットショッピング、電子決済、あるいは業務目的での携帯メールの利用が増えている現在、こうした機器に対する一層のセキュリティ対策が求められている。特にモバイル機器は盗難や紛失の危険性が高いため、利用者を厳密に識別して他者の悪用を防ぐ仕組みが必要となる。

 同社では昨年11月、モバイル機器に搭載されている汎用(可視光)カメラに対応した「携帯アイリス認識技術」を開発。今回のモバイル機器向けアイリス認証ミドルウェアVer1.0は、この技術をモバイル機器の限られた処理能力(CPUおよびメモリ)に対応させ、かつ幅広くさまざまなOSで動作可能とすることで実現した。このミドルウェアを組み込んだモバイル機器は、利用者をアイリス認識によりFAR(False Acceptance Rate:間違えて他人を受け入れてしまう確率のこと)が十万分の1以下で認証でき(2メガピクセルの携帯電話用カメラ利用時)、盗難・紛失時などの他者による不正使用を防止できる。現在、Symbian、Windows Mobile 2003、Windows XPで動作確認済みとなっているが、これ以外にも対応可能となっている。

 OKIではモバイル機器だけではなく、利用者認証が必要な組み込み機器などにも適用を広げていくとしており、携帯電話キャリア、モバイル機器/組み込み機器のメーカーおよび同種機器を使用するシステムインテグレーターなどへ積極的に販売していく。

 価格は個別御見積で、今後2年間で200万ライセンスを販売する計画。

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