富士通研究所は、デジタルカメラなどへの組み込みを視野に入れた文書画像の歪み補正技術を開発したことを明らかにした。
富士通研究所は7月20日、富士通研究開発中心有限公司と共同で、文書画像の歪み補正技術を共同開発したと発表した。同技術は今後、デジタルカメラなどへの組み込みを狙う。
従来の歪み補正技術では、紙面輪郭と呼ばれる文書などが記述されている紙の縁を判断基準とし、そこから歪んでいる方向とその角度を示す水平および垂直消失点と呼ばれる交点を求め、消失点に向かう直線を平行にすることで歪み補正を行っていた。
これに対し、今回開発された歪み補正技術は、従来の方法に加え、文書中に整列して書かれている文字や罫線の並びや方向から、消失点の位置を推定する。垂直方向の消失点の検出には、文字の並びだけでなく漢字に含まれる垂直ストローク方向情報も使用し、部分的な画像であっても補正できる。併せて、処理の高速化も実現されており、一般的なパソコン(CPUがPentium4 2.6GHzクラス)で100万画素の画像を処理した場合、0.1秒程度で補正処理が行えるという。
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