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» 2007年07月23日 06時00分 UPDATE

Webマスターが変える 企業サイトの「秘力」:バンダイナムコは挑む――開拓! ブログを使って主婦層に新ビジネスを(前編) (1/2)

ゲームユーザーやキャラクターファン以外の顧客層を取り込み、新ビジネスを展開したい――バンダイナムコの挑戦は、Webサイトで着々と進んでいる。

[岡崎勝己,アイティセレクト]

ゲームユーザー以外を「ロックオン」

 「絵本」といえば、子どものものだというイメージが根強い。そこに焦点を絞り、幼児を抱える主婦層をターゲットに開設されたサイトがある。バンダイナムコ ゲームスの「きずなstyle」だ。

 同社はバンダイとナムコの経営統合によって、2006年3月に誕生した。旧ナムコは、「遊び」を文化ととらえ、かねて福祉や飲食などの事業に「遊び」のエッセンスを取り入れていた。「きずなstyle」は、同様のアプローチで立ち上げられたブログだ。「みのりちゃん」という少女を主人公にした、いわゆる読み聞かせ絵本の販売促進を目的としている。

 ただ、その狙いは絵本の拡販にとどまらない。社長室文化・教育事業推進プロジェクトのチーフディレクター、浜野孝正氏は「当社はゲーム開発で得たノウハウを転用し、飲食やアミューズメントなどの事業を立ち上げてきた。従来のゲームユーザーとは大きく異なる主婦や幼児などの年齢層を、絵本を通じて(バンダイナムコの)ファンとして囲い込めれば、新事業を立ち上げ(て成功させ)られる可能性は大きくなる」と、サイトを展開する意義を説明する。

bandainamco.jpg 「きずなstyle」のページ(「月刊アイティセレクト」誌面より)

「親しみやすさ」が決め手と判断

 サイト開設は旧ナムコ時代の2005年11月。その際、最大の課題となったのは、これまで顧客層に据えた経験のない主婦の関心をひくためのコンテンツをいかにつくり上げるかということだった。

そこで、開設に先立ちサイトの体裁からコンテンツの内容・見せ方まで、最適なものに仕上げることを目指し、浜野氏を含む担当者2名と外部の制作会社で一から議論を重ねた。浜野氏が気を遣ったのはサイトに対する「親しみやすさ」の演出。サイト内の情報を読んでもらい、ひいてはファンとなってもらうためには欠かせない要素だったという。

 そんな浜野氏が着目したのが、そのころ加速度的に普及していたブログだ。トラックバックやコメント追加などの機能を使えば、読者は情報に容易に“絡む”ことができ、「Webサイトのハードル(=いちいちアクセスしなければならないという心理的な障壁)を下げる効果が見込めた」(浜野氏)からだ。

 コンテンツの内容は料理レシピや幼稚園入園時に必要な小物情報など、生活や育児でのお役立ち情報に定めた。親近感を持ってもらえるように、ブログ上に“仮想のママ”を存在させ、読者に語りかけるように情報を伝える手法も採用した。さらに「母親の視点」を取り入れるため、立ち上げ当初は男性だったもう一人の担当者を、しばらくして女性に変更した。

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