ウェブセンス、導入が容易な中小企業向けWebセキュリティ対策ソフト

ウェブセンス・ジャパンは、従業員500人未満の中小企業をターゲットにしたWebセキュリティ対策ソフトウェアを発表した。

» 2007年07月31日 11時41分 公開
[ITmedia]

 ウェブセンス・ジャパンは7月30日、従業員500人未満の中小企業向けWebセキュリティ対策ソフトウェア「WEBSENSE Express」を発表した。小中規模事業者での利用を前提に、機能を簡素化、導入を容易にしたのが特徴。

 ウェブセンスはこれまで10年以上、従業員500人以上の大規模事業者や官公庁など向けに、Webセキュリティ対策ソフトとして「WEBSENSE Enterprise」や「WEBSENSE WebSecurity Suite」などを提供してきた。今回同社が発表したWEBSENSE Expressは従業員500人未満の、初の中小規模事業者を対象としたもの。約5400社の大規模事業者向け市場はおおむね飽和状態とみられるが、中小規模事業者は約7万5000社あり、導入率も40〜50%程度と「まだ市場としては十分見込める」という判断からだ。

画像 WEBSENSE Expressではシステム構築の容易さをアピール

 WEBSENSE Expressでは、実績のあるセキュリティフィルタリング技術を、中小規模事業者ニーズに合わせて再設計。特徴となる2つの機能を提供する。

 1つはセキュリティWebフィルタリング。フィッシング、スパム誘導サイト、詐欺サイト、キーロガーなど危険なサイトへのアクセスをブロックするほか、アダルトサイトやWebメール、掲示板など生産性を損ねるサイトに向けたアクセスもブロックできる。J-SOX対応に向けたユーザーのアクセスログ管理も行える。

 2つめはプロトコルブロック。今回はSkypeなどのP2P、インスタントメッセンジャー、ストリーミングメディア、プロキシアボイダンスなど約30種類のプロトコルに基づく、実業務には不要なアプリケーション通信をブロックする。

 導入については、1、2万円で購入可能なミラーポート機能を持つスイッチを用意して、Expressを接続すれば済む。既存のネットワーク機器の設定を変更する必要がなく、ユーザー環境のセットアップも出荷時の標準設定のままで30分以内に完了するという。

 システム環境の要件は、OSにWindows 2000 Server SP2/Server 2003 R2、データベースにMSDE、最低2GBのメモリを利用する。エンドユーザーには、各リセラーからオールインワンボックスのアプライアンスとして提供される。参考価格は、100ユーザーライセンスで41万円(税抜き)。同クラスの他社製品に比べて30%価格を抑えたという。

 シニア・セールス・エンジニアの加藤純氏は「ウェブセンスはいま全世界で約1億2400万サイトあるWebサイトのうち2600万サイト、60億ページ相当をカバーしている。日本のサイトも外資系ベンダーの中では最大数をカバーしている」とし、「セキュリティ対応は、いずれのセキュリティ対策ベンダーと比べても素早い」と同社の強みを強調する。

画像 ウェブセンス・ジャパンの後藤聖治代表取締役社長

 いま、インターネットがビジネス戦略上不可欠と分かってはいても、中小企業では経営サイドの理解が得にくい、IT投資そのものが後回しになる、職務としてのネットワーク管理者を配置できないといった問題を抱えるところが少なくない。後藤聖治代表取締役社長は「だからこそWEBSENSE Expressでは、Windows Serverに特化するなどのシンプルさ、低価格、インストールのしやすさなどを重視した」と話す。また「初年度1000件以上の売り上げ達成のため、現在30社近くのリセラーを1年以内をめどに80社に増やしたい」と販売体制を強化する考えを示した。

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