高砂熱学、VMwareで業務サーバ環境を統合

高砂熱学はこのほど、VMwareの仮想化技術を利用して業務サーバ環境を統合した。日本情報通信とネットワールドが導入を支援した。

» 2007年08月21日 16時53分 公開
[ITmedia]

 高砂熱学工業はこのほど、VMwareの仮想化ソフトウェアスイート「VMware Infrastructure 3」を導入し、本番の業務サーバ環境の統合化を行った。日本情報通信とネットワールドがVMwareの導入支援を行っている。

 高砂熱学では、IT化に伴って増加する物理サーバやストレージの利用効率の低下、設置スペースやラックのコストが課題になっていたという。当初はこれらの課題に対して、ブレードサーバの導入による省スペース化を図った。だが、サーバ数の増加が続いて根本的な対策にならず、ハードウェアリソースを効率的に利用できる仕組みを探していた。

 導入されたVMware Infrastructure 3には、リソース配分や負荷の平準化を図る「VMware DRS」や、ハードウェア障害時に正常稼働する別の実サーバへフェイルオーバーさせて自動的に再開させる「VMware HA」、稼働中のOSやアプリケーションを仮想マシンごと無停止で別のサーバへ移動できる「VMotion」などの機能がある。

 日本IBMの「BladeCenter」を用い、サーバ構成は管理用の「VMware VirtualCenter」1台と仮想環境を実行する「ESX Server」3台の合計4台となった。ESX Server上では、8台の仮想OSを実行させているという。

これらの機能により、ハードウェアリソースが効率化され、サーバの台数削減が可能になった。

 導入効果について、情報システム本部システム企画部の中嶋規雅主査はリリースの中で「VMwareは初期導入時の費用さえ確保できれば、後はサーバの集約を進めるほどコスト削減効果が累積していく。現在では本番環境のみならず開発・テスト環境もVMware上で稼働させている」とコメントしている。

 またシステム管理部の島田建章氏は、「当初の想定よりもVMwareはパフォーマンスが高く、運用が非常に楽になった。例えば統合管理ツール『VMware VirtualCenter』で、CPUやメモリなどの利用状況を一目で把握でき、ログ確認もできる。仮想サーバの構築も含めて大半の作業を遠隔からで行えるので便利だ」と述べている。

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