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» 2007年11月15日 07時00分 UPDATE

女性システム管理者の憂鬱:定年間近の“サーバごころ” (1/4)

ハードの故障原因がよく分からない。ネットワークにつながらない。システム管理の経験を積むと、機械にもひょっとしたら相性や気持ちのようなものがあるのかもしれないと思えてくる。

[高橋美樹,ITmedia]

このコンテンツは、オンライン・ムック「運用管理の過去・現在・未来」のコンテンツです。関連する記事はこちらでご覧になれます。



 うまくネットワークがつながらない、なかなかハードウェアを認識しない、トラブルが起きているのにはっきりとした故障原因が見つからない――そんなとき、調査を担当したメーカーの技術者に「機械同士の相性の問題です」と言われたことがあった。

 「生き物でもあるまいし、機械に相性なんて……」と頭の片隅で毒づいたものだったが、システム管理の経験を重ねるごとに、機械にも相性や気持ちがあるとしか思えない不思議な体験をするようになった。そんな中で最も象徴的だったのは、やはり「あの出来事」だろう。

代理店ネットに潜む難敵

 わたしがシステム管理をしていた支部が、社内の大規模な組織変更に伴い、近隣の支部と統合することになった。わたしたちの支部が相手のビルへ丸ごと移転していくことになったのだが、統合の発表があってから実際の引っ越しまでは2カ月しかなかった。100人以上のユーザーの引っ越しから、サーバの移転準備などやることは山ほどあったが、中に1つ、かなり手ごわい“強敵”が潜んでいた。

 それは、その支部と代理店とをつなぐネットワークだ。代理店の管理は、支部ごとにグループ化され、本社からの通達や商品在庫のチェックなどは、支部を通して行われていた。当然、支部が統合されるとなると、その下にひも付く代理店も、わたしのいた支部から別の支部の管理下に移ることになる。

 この代理店とのネットワークが、実はかなり厄介な代物だった。そのシステムが構築されたのは、そもそもセキュリティという発想がなかった時代。わたしが入社するずっと以前から活躍していたそのシステムは、代理店という外部の協力会社といかにタイムリーな情報共有が図れるか、それ1点のみを重視したシステムだった。外部からのアクセスは、その当時最新式だったであろう、ダイヤルアップ通信を制御する海外製のルータを介して専用サーバに接続されていた。

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 しかし、それだけではない。この代理店連絡用のサーバは、代理店を管理する担当者が連絡用に使っていたこともあり、社内のLANにもつながっていたのだ。今から数年前のシステムとはいえ、当時でもセキュリティ上、かなりおきて破りの存在だった。

 早急に何とかしてしまいたかったが、連絡用として現役バリバリのシステムをすぐに撤去することは不可能だ。移転先にも同様なシステムはあったが、やはり時代遅れのもので、これ以上クライアントを増やすこともできない。

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