「安全サイトから3クリックでアダルトサイト」の確率は2.69% 東大が解析

インターネット上の有害サイトの分布や結びつきを解析した研究の成果の一部を、東京大学とトレンドマイクロが発表した。

» 2008年01月28日 17時30分 公開
[ITmedia]

 東京大学とトレンドマイクロは1月28日、Webサイトの相関関係を調べた研究「Webリンク構造の解析」の成果の一部を発表した。

 同研究は、インターネット上の有害サイトの分布や結びつきを把握し、未知のサイトやコンテンツを評価、類推する技術の開発を目的とする。サイトのカテゴリ化を進め、危険度を事前に通知する技術の開発も目指す。

 研究によるとサイトのカテゴリごとにリンクの構造が違うことが明らかになった。例えばアダルトサイトは相互リンクが多く、ブログや掲示板といったさまざまなカテゴリのリンクを持つコンテンツは、悪意のあるサイトに誘導する可能性が高いことが分かった。

 安全なカテゴリのサイトでも、リンクをたどるにつれて有害サイトに到達する可能性が高くなることも判明した。安全なサイトの3リンク先がアダルトサイトである確率は2.69%になった。

 トレンドマイクロが無作為抽出した700のURLからリンク先をたどり、1247万2530ページを調べた。調査期間は2007年6月から2008年1月まで。

image トレンドマイクロがURLを提供し、東京大学がリンク構造を分析した。写真左から東京大学の増田直紀講師、藤田隆史教授、トレンドマイクロの大三川彰彦上席執行役員日本代表、近藤賢志テクノロジーリサーチマネジャー

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