違法コピーが10%減れば1兆円の経済効果

2011年までに日本の違法コピー率が10%低下すると約9790億円のGDP浮揚に――BSAは違法コピー率の低下が国内にもたらす経済効果を発表した。

» 2008年02月05日 14時38分 公開
[ITmedia]

 ビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)は2月5日、日本のPC用ソフトウェアの違法コピー率の低下がもたらす経済効果を発表した。

 「2008年IDC世界違法コピー経済効果調査」(日本版)を発表した。2011年までの4年間で現在25%の日本の違法コピー率が10%低下した場合、1万2400人の雇用創出、89億ドル(約9790億円)のGDP(国民総生産)浮揚効果、20億ドル(約2200億円)の税収増が見込まれる。為替レートは1ドル=110円で計算している。

2008年IDC世界違法コピー経済効果調査 日本におけるPC用ソフトウェア違法コピー率の減少による経済効果(BSAの同調査資料から)

 BSA日本事務局長の竹下千恵氏は「2007年国内では、GDPの2.4%にあたる約1060億ドル(約11兆6600億円)をITに投入し、IT関連税収1160億ドル(約12兆7600億円)の創出を促した。違法コピー率が低下すれば新規雇用や税収が増え、経済成長が活性化する」と述べている。

image 竹下千恵氏

中国のIT労働者が世界最大規模に

 約82%に上る中国の違法コピー率が10%低下すると、中国のIT雇用者数は35万5000人増加し、総IT雇用数は2011年までに350万人に達する。ITに関する労働力は4年以内に世界最大規模になり、米国のIT労働者人口を上回る可能性があるという。

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