コラム
» 2008年02月10日 05時30分 UPDATE

Symbian副社長が斬る!:スマートフォンに関する2008年の予測 後編 (1/3)

スマートフォン向けOS大手の英Symbianの調査担当副社長のデビッド・ウッド氏が、スマートフォンに関する2008年の20のトピックスを占う。後半はスマートフォンとビジネスがテーマだ。

[David Wood,Executive Vice President,Symbian]

11.旧世代携帯電話で新サービスを受けられる新しい仕組み

 ユーザーが自分の携帯電話で新しいサービスを受ける方法には、基本的に次の3つがあります。

  • 新サービスが付属された新しい携帯電話機を購入する
  • 新しいアプリケーションについての情報を得て、自分の携帯電話にダウンロードする
  • サービスの提供者(ネットワーク企業であろうと会社のIT部門であろうと)が、新しいアプリケーションをユーザーの携帯電話に無線で配信する

 最後の2つの方法に関して、2008年には重要な進展があるでしょう。

  • ユーザーは、「お客様はサービスAの購入、利用に満足されたようですので、サービスBの購入、利用にもきっとご満足いただけるでしょう」といったメッセージ―Amazonが、しばしば書籍の購入者に送るメールと同様のもの――を受け取るかどうかを選択することができる。信頼できるモバイルアプリケーションに関する適切な情報データベースを持つ企業は、こうしたアプリケーションの貴重な入手先として、エンドユーザーの人気を得ることになる
  • 米Red Bendのような企業は、携帯電話のソフトウェアコンポーネントを無線配信によってシームレスにアップデートできる仕組みを完成させたが、これによってサービスプロバイダは、自社のネットワーク上にある携帯電話に組み込まれたソフトウェア一式を、定期的にアップグレードできるようになった

12.モバイル企業の復活

 過去数年間、ビジネス目的でのスマートフォンの利用は全体的なスマートフォン利用の成長に追いついていけませんでした。消費者が企業よりもすばやくスマートフォンを取り入れていたのです。しかし、そうした状況も今まさに変わろうとしています。

  • スマートフォンのさらなる普及が意味するところは、より多くの人が、業務改善のためにスマートフォン機能を活用することを考えているということ
  • スマートフォン上での企業向けのプッシュ型電子メールソリューションが順調に提供されるようになった今、多くのビジネスユーザーが、「この素晴らしいデバイスを使って、他に何ができるだろうか」と自分自身に問いかけを始めている
  • より簡易なプログラミングメカニズムによって――例えば、Red Five Labsが開発したSymbian OS搭載携帯電話向けの.NET環境や、古典的なC言語に慣れたプログラマにも使いやすい「Symbian P.I.P.S.ライブラリ」機能など――専門のプログラマーでなくでもスマートフォン上に自社のソフトウェアを移植させるのが容易になる

 携帯電話が社内の卓上電話に取って替わりつつある中、重要度を増している企業向けモバイルアプリケーションの一つに、「Unified Voice(音声の統合)」があります。米Gartnerによる最近のリポートによると、ビジネスユーザーは携帯電話をビジネス上の主要なコミュニケーション手段としてみています。

 企業内PBXシステムのサービスでは、卓上電話の替わりに携帯電話を使うようになってきており、社員に両者の最も良いところを提供しています。選択肢が増え、消費者が公私両方におけるメディアとして一つのデバイスを使用するようになる中、スマートフォンはそのための完璧なツールとなるでしょう。

 スマートフォンは、金融・バンキングサービスや医療、保険、製造、政府、あるいは運輸など、さまざまな業界分野で使用されていますが、Nokiaの法人向けサイトでは、その事例が豊富に掲載されています。例えば、ドイツのトラクター製造業者ではすべての社員にSymbian OS搭載のスマートフォンを支給しています。社員は、電子メールやボイスメッセージだけでなく、オフィスへの出入りコントロール(入退室管理)にも電話に内蔵されたBluetooth技術を使用しています。

13.スマートフォン周辺機器の市場が成長

 スマートフォンがプライベートとビジネスの両目的で使用されるようになると、スマートフォンと相互接続して動作する高度な周辺機器が、より広範な製品領域でユーザーの関心を呼ぶことになるでしょう。こうした周辺機器には、ヘッドセット通話機やプロジェクタ、プリンタ、(折りたたみ式の)Bluetoothキーボードなどがあります。

 同様に、VPN接続やスマートフォン上での「リモートワイプ(遠隔操作による端末データの消去)」などのネットワークセキュリティメカニズムがさらに普及することで、スマートフォンの企業データシステムへの接続性も高められていくでしょう。

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