この問題を修正するフィックスのβ版は、数カ月以内に登場する見通し。
米Microsoftは3月10日、「Windows Home Server」を一般的なアプリケーションと併用するとデータが破損する恐れがあることを技術ブログで認めた。
ブログによると、Microsoftは「2007年12月末」から「データ破損の問題」を認識していた。具体的には、同社はKnowledgeBaseで、Windows Home Serverユーザーがサーバ上で複数のHDDを走らせていると、Windows Vista Photo Gallery、Windows Live Photo Gallery、Microsoft Office OneNote 2007および2003、Microsoft Office Outlook 2007、Microsoft Money 2007、SyncToy 2.0β、Intuit QuickBooks、人気BitTorrentクライアントのuTorrentでデータの破損が起きる可能性があると説明している。
これらのプログラムを使ってファイルを編集、コピー、移動したときに、ファイルが破損する可能性がある。Microsoftはブログで、「きわめて少数のユーザーでこの問題が確認されたことを認識している。ほとんどのユーザーは影響を受けない可能性が高いと確信している」と述べている。
とは言え、Microsoftの技術エバンジェリストの1人ボルカー・ウィル氏は、Home Serverの問題で180Gバイト分のデータを失った。同氏はMSDNの自身のブログに次のように記している。「もう一度インストールする気になったとしても、バージョン2.0まで待ちたいかもしれない。わが家では週末までにこれを使用禁止にする。申し訳ないが、これはいいアイデアだと思う。このバージョンはまだ十分に使える段階にない」
Microsoftは次のように話している。「この問題を修正することがHome Serverチームの最優先事項であり、修正作業はかなり進んでいる。今はこの問題を理解している。OSの低層部分で起きており、フィックスで確実に対処するには徹底的なテストが必要だ」
それでも、担当プログラマーでさえ「現時点での計画では、数カ月以内にフィックスのβ版をリリースし、正式版は今の予想では2008年6月になる。テストが進めば予定は変わるかもしれないが。フィックスの徹底的なテストは重要であり、時間がかかる」と認めている。
Windows Home ServerはMicrosoftの企業向けサーバ製品とは関連がない。
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