リストラを予兆する10のサイン(1/4 ページ)

リストラは必ずしも回避できることではないが、解雇をあらかじめ予測していれば、失業状態を長引かせずに済む。

» 2008年04月12日 08時00分 公開
[Deb Perelman,eWEEK]
eWEEK

 映画だと、登場人物がクビになる場面はいつだってメロドラマがかっている。月曜日にいつも通り定刻出社し、上司とミーティングに参加してみると、そこには人事部長やら弁護士、社のトップが待ち構えていて、お前はもういらないと告げてくる――だいたいがこんなところだ。

 警備員に付き添われてデスクへ行き、見張られながら半分枯れかかった鉢植えや子供の写真、コーヒーカップなどを段ボール箱にしまい、ドアの外へ放り出されるというのが、お決まりのパターンである。

 しかし現実の世界では、企業からいきなり戦力外通告を受けることはほとんどなく、あとから思えば、リストラの予兆だったと分かるささいな出来事がいくつも重なり、最終的に解雇を言い渡されるケースが多い。

 例えば、解雇通知をもらうずっと前から、上司とのコミュニケーションが断絶していなかっただろうか。

 企業幹部リクルート会社のTrilogy Searchで、プリンシパル兼マネージングディレクターを務めるチャック・パパラード氏は、「上司の態度が少しだけ変わったなど、周囲からは見えにくい微妙な予兆があるはずだ。上司に電子メールを出したり、電話をかけたりした場合、以前なら24時間以内に返事があったのに、2日も3日も放置されるようになっただとか」とeWEEKに説明している。

 「上司が接し方を変えてきたら、それは1つのサインだ。もっとも、コミュニケーション方面の徴候はつかみにくい」(パパラード氏)

 このほかにも、ちょっと気になる行動から、明らかに手遅れであることを示す状態まで、さまざまなところから“そのとき”を感じ取ることができる。

 「自分の職を守るため、常に注意しておかねばならない一般的なサインは確実に存在する」と、Adecco Group North Americaの最高キャリア責任者であるバーナデット・ケニー氏は言う。

 「気をつけるべき重要な徴候や状況としては、産業自体の不況や企業もしくは部署単位のレイオフに加え、会議に呼ばれなくなった、上司との交流が減った、行動や成績に関して指導されなくなった、仕事の能率が水準以下であることを文書で指摘された、仕事ぶりを評価してもらえない、自分と同じ業務に就く人材募集があったなどの出来事が挙げられる」(ケニー氏)

 要するに、リストラを防ぐのは難しくとも、リストラされる可能性は予見できるということだ。心構えをしておけば、その後の転職活動もスムーズに運ぶはずである。

 警戒すべきサインとは、次のようなものだという。

  • 1. 監督者が交代した

 上司や直接指導してくれていた社員が後任に替わり、何をどうしても彼らのサポートやよい評価が得られない。しかも、彼らに対するCIOの覚えはめでたい。非常に危険な徴候である。

 「新しい上司が来る場合は、その上の指揮系統も入れ替わる可能性が高い。後任の上司は、旧体制とは関わりがなく、それまでともに働いていたスタッフを配下に置きたがるだろう。こういうときは、すぐに頭をすげ替えられることがなくても、心づもりをしておくのがよい」(パパラード氏)

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