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» 2008年05月14日 14時00分 UPDATE

Wireless Enterprise Symposium 2008 Report:ビジネスとコンシューマシーンで存在感を増すスマートフォンのBlackBerry (1/2)

スマートフォン「BlackBerry」を展開するResearch In Motionの年次カンファレンス「WES 2008」が米国オーランドで開幕した。

[國谷武史,ITmedia]

 欧米のビジネスユーザーを中心に支持を集めるスマートフォンの「BlackBerry」。BlackBerryを展開するカナダResearch In Motion(RIM)の年次カンファレンス「Wireless Enterprise Symposium 2008(WES)」が米国東部時間13日、フロリダ州オーランドで開幕した。

rimwes00.jpg 会場となった米オーランドのMarriott Orlando World Center

 BlackBerryは、携帯電話へのビジネスメールのプッシュ配信やスケジュール連携など、リアルタイムのコミュニケーション/コラボレーションツールとして北米のホワイトカラー層を中心に利用者を拡大した。欧州やアジア・太平洋地域でもユーザーを獲得しつつある。ユーザー数は、今年2月末現在で約1400万ユーザーの規模にまで成長した。

 国内では2006年秋からNTTドコモが法人向けソリューションとして導入し、2007年秋からは日本語版端末の提供も始めたことで、BlackBerryを世界中で利用する外資系企業のみならず国内企業からも認知されつつある。

 これまでのBlackBerryは、コミュニケーションやコラボレーションのためのソリューションがメインだったが、近年はアプリケーションの種類が増えたことで、活躍の幅が広がりつつある。ビジネスインテリジェンス(BI)やCRM、SFA(営業支援)に加え、VoIPソリューションやGPSを利用したソリューションなどが登場し、迅速なビジネス判断を求められるシーンに欠かせないモバイルソリューションとしての地位を確実に高めているようだ。

 RIMによれば、今年のカンファレンスには世界から140社以上のソリューションパートナー企業が出展し、来場者数も過去最高の約5000人に達した。協賛企業には、SAPやIBM、HP、Oracle、Google、Salesforceなどのほか、通信業界からはAlcatel-LucentやAT&T、Vodafone、Sony Ericsson、Symbianといった企業が名を連ねる。特にSAPとは、先に行われたSAPPHIRE 08でパートナーシップを発表するなど、ビジネスにおける新たなコンピューティングシーンとしてスマートフォンソリューションの可能性を両社で追求していくという。

 13日の基調講演には、RIMのマイク・ラザリディス社長兼共同CEOと、SAPでモバイルおよび調査部門を担当するマイク・デ・ラ・クルズ上級副社長らが登壇した。

ビジネスもコンシューマーも志向?

 ラザリディス氏は冒頭、RIMの現状を報告。端末出荷台数が約2800万台に到達したほか、北米のスマートフォン市場で好調な動きであることなどを明らかにした。

rimwes01.jpg ラザリディス社長兼共同CEO

 同氏はRIM成長の原動力として、OS・サーバによるシンプルなプラットフォーム環境、強固なセキュリティ環境、そしてJavaベースのオープンな開発環境を挙げた。

 BlackBerryは、端末と企業内のサーバを連携するための「BlackBerry Enterprise Server(BES)」などで構成される。「Microsoft(Exchange Server)やNovell(GroupWise)、IBM(Lotus Notes)といった主要なコラボレーションプラットフォームをサポートしている」(同氏)。端末とBES間の通信は独自のプロトコルと暗号化技術を用い、盗聴などのリスクを遮断。こうした主要なグループウェアのサポートやセキュリティによって、米国やカナダ、英国、オーストラリアなどでは各国政府のモバイルITシステムとしても採用されているという。

 アプリケーション開発環境についてラザリディス氏は、EclipseやMicrosoft Visual Basicなどを用いることができる容易さを協調。ビジネスアプリケーションばかりではなく、近年は米国で人気のソーシャルネットワークサイト(SNS)「Facebook」やGPS機能を利用した米Telenavのナビゲーションサービスのサポートなど、コンシューマーユーザーも意識したBlackBerryアプリケーションの広がりを説明した。

 ラザリディス氏は、講演の最後にRIMの次なる方向性を示唆させる新端末「BlackBerry Bold」を紹介した。BlackBerry BoldはHSDPAやクアッドバンドGSMをサポートするBlackBerryシリーズの最上位モデルに位置付けられる。ビジネスドキュメントの閲覧・編集機能の強化に加え、高速モバイルインターネット接続やマルチメディア再生機能なども強化され、ビジネス用途からパーソナル用途までを幅広くカバーするという。

rimwes04.jpg BlackBerry Bold

 「BlackBerryはメンテナンスフリーであり、簡単・安全に誰もが導入し、利用できるシステムだ」(同氏)

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