NEC、複数の生体認証を同時処理する新技術

NECは指紋と血管の2種類の生体情報を用いて同時に認証する新しい「マルチモーダル指認証技術」を開発した。

» 2008年05月14日 13時15分 公開
[ITmedia]

 NECは5月14日、指紋と血管の生体情報を用いて同時に認証する新しい「マルチモーダル指認証技術」を発表した。入退室管理装置やキオスク端末など業務用組み込み機器での採用を目指す。

 新技術は、指紋と血管の形状を同時に読み取る独自の非接触ハイブリッドセンシング技術を用いて、ユーザーが抵抗なく強固な生体認証を利用できるようにした。従来のマルチモーダル認証技術では、1つの情報の認証を行ってから、もう1つの情報の認証をする二段階式となっていた。これにより、一度の動作で認証を完結して利便性が高まるほか、複数の装置を必要としないためシステム構成を簡略化できる。

 NECでは、独自開発の指紋認証アルゴリズムをベースに同社の中央研究所が開発した「血管認証アルゴリズム」を用いて認証精度を高めた。また、新技術は指紋に似た皮膚紋様(隆線)と血管がある生体部位であれば適用できるため、指紋以外の生体を利用した認証装置を実現できるとしている。

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