最後に笑うのはどこだ? iPhone日本発売で塗り変わるケータイ地図の今後オルタナブログ通信(1/2 ページ)

日本でのiPhoneは、ソフトバンクモバイルから発売されることが発表された。国会では青少年ネット規制法が参院本会議で可決・成立した――環境、格差、バックアップなど、ITにまつわる時事ネタを、独自の視点で発信しているのが、オルタナブロガーなのだ。

» 2008年06月16日 16時32分 公開
[森川拓男,ITmedia]

iPhone、ソフトバンクモバイルから発売!

 6月4日、ソフトバンクモバイルはアップルと契約を行い、2008年中に日本国内でiPhoneを発売すると発表。そして6月10日にはWWDC 2008において、「iPhone 3G」が日本を含む22ヵ国で7月11日に発売されることを発表した(関連記事)

 ついにiPhoneが日本上陸だ。この発表がなされる前の5月30日、オルタナブロガーの松尾公也氏「CloseBox and OpenPod」は、「iPhoneはソフトバンクから説」を考えてみるという投稿を行った。このころ、どちらかというとiPhoneはNTTドコモから発売されるのでないかという空気があったが、一部ではソフトバンクモバイルから発売されるという説があった。結果的には、iPhone販売決定で、ソフトバンクショップが果たす役割で書かれたように、iPhoneの日本販売はソフトバンクモバイルに決定。

 谷川耕一氏「むささびの視線」さて、iPhone出るならX02NKへの機種変更を待つべきかは、果たしてどれくらいの値段で販売されるのかという予測をしている。

 結果、冒頭で触れたように米国では199ドルと格安になった。国内での販売価格はどのような設定になるのか。そして、NTTドコモ、au、イー・モバイル、ウィルコムといった競合他社がどう出るのか。これからの動向を注視したい。

オルタナティブ・ブログ3周年!

 6月13日、ITmediaのビジネス・ブログメディア「オルタナティブ・ブログ」は開設から3周年を迎えた。これからも、160組を超えるオルタナティブ・ブロガーが、ITにまつわる時事ネタなどを、日々発信していくことは間違いない。「オルタナブログ通信」は、読者が「オルタナティブ・ブログ」を読む際の参考となるべく、「オルタナティブ・ブログ」への投稿の中から筆者の視点でピックアップして、読者へとナビゲーションする目的で連載しているものだ。

 今回は、5月29日〜6月4日にかけて投稿された中から、冒頭で取り上げた「iPhone」のほか、「システムトラブル」「バックアップ」「ネット規制」「食」「日米の価格差」などのキーワードに注目した。読者が「オルタナティブ・ブログ」を読む際の参考にしていただければ幸いだ。

5月29日〜6月4日を最新としたオルタナティブ・ブログのステータス

 このグラフは、例によって5月29日〜6月4日を5月5週とした過去8週分のオルタナティブ・ブログへの投稿状況をまとめた可視化グラフである。今回注目すべきは、投稿されたブログ数は微減したものの、全体的なエントリー数が上昇に転じたことだ。複数回投稿したブログが増加したということが、その要因だろうか。

 5月29日には、前回紹介したように「ノベルティ ブログ」へ、3代目ゲッター改め「ノベルティ戦士」としてエンタープライズ編集部・杉浦知子氏が登場した。杉浦氏は早速積極的な投稿をしており、今後に期待がかかる。

 また、6月3日には吉川日出行氏「ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦」の定期連載[定点観測]実名ブログ界の動向 2008年5月版〜実名ブログを運営するスキルが投稿された。

 ここで5月26日〜6月1日の週間アクセスランキングから、注目点を振り返ってみよう。

 前週まで1、2位を独占していた吉田賢治郎氏「けんじろう と コラボろう!」娘を攻撃する学校裏サイトに親としてメッセージを書いた結末が2位に、娘を攻撃した学校裏サイトでの「いじめ」が解決した〜子供のネット規制は禁酒法時代の二の舞か?が3位に、前週4位だった学校裏サイトで娘が実名で攻撃され、父としてメールを送ってみた。も6位に後退した。後退したといってもまだ上位であり、関心が高いのが伺えよう。また、吉田氏の投稿では「まだWindowsなのか?そろそろMacか?」を考えてみたが4位、アメリカ人ビジネスマンの最終交渉は譲歩術〜事前に決めておかないと大切なものを失うが10位といった具合に、ベスト10中5つもランクインしている。

 学校裏サイトネタに変わって首位に輝いたのが、スタバではグランデを買わない(てくてくテクネコ)。値段の意味を取り引きコストから考える興味深い投稿だった。

 また、5位にその一言で、個人的にはさらに信用できなくなりました<私的録音録画補償金制度での権利者団体の主張について(パースペクティブ・アイ)というダビング10にまつわる投稿がランクインした。これに関しては後述したい。読者の関心も高かったようだ。

 それでは、5月29日から6月4日にかけて、オルタナブロガーたちは、どのような話題に注目してきたのか。キーワードから振り返ってみたい。

三菱東京UFJトラブルの顛末

 5月12日に発生した三菱東京UFJ銀行のシステム統合トラブルは大きな話題となった(関連記事)

 栗原潔氏「栗原潔のテクノロジー時評Ver2」三菱東京UFJのトラブルの原因が日経コンピュータに載ってますによると、「なぜトラブルが生じたのか」という原因が雑誌に掲載されているという。何と、テストは十分に行っていたが、バージョン違いのモジュールを本番リリースしてしまった、というのだ。

 当時、なぜこのような凡ミスが起きてしまったのかと思ったが、原因が分かったら栗原氏同様に納得するところがある。もちろんバージョン違いをリリースしてしまうというのは最もやってはいけないミスではある。しかし、テスト不足ではないかという疑念は晴れたわけだ。

 いくらコンピュータが発達しても、最終的には人である。要所要所でチェックを行い、監視する。今回は巨大なコンピュータ・ネットワーク上の出来事であったが、もう少し小さなシステム、ひいては個人のPCであっても同じことがいえる。

バックアップは大切だ

 山口陽平氏「一般システムエンジニアの刻苦勉励」PCにイラっと来た時にどこを叩きますか? は、実は筆者にはあまりピンとこなかった。PCは、ほとんど叩いたことがなかったからだ。コメントにあるような“言葉責め”はしているかもしれないが。

 イベント会場でのプレゼンPCに発生したトラブルを報告してくれたのが、岩永慎一氏「THE SHOW MUST GO ON」切った張ったの現場でバックアップに切り替える判断。イベント会場では、トラブルが発生した場合、よりシビアになる。岩永氏のリポートは、その緊迫感がヒシヒシと伝わってくる。

 吉政忠志氏「ベンチャービジネス千里眼」バックアップはとっているけど、戻せない!!戻したことがない!!は、大規模システム、個人PCにかかわらず、バックアップについての話だ。

 実は、筆者もバックアップソフトを利用してPCのフルバックアップをとっていた。しかし、さすがにフルバックアップは大変なので、ついついやり忘れていた。そして、ついにPCのハードディスクに異変が生じ、データが失われてしまうという事態が。直近のは無くても数年前のバックアップがあると思っていたのだが、バックアップソフトをバージョンアップしてしまったため、そのデータが読めるソフトが無くなっていたのだ。旧バージョンのアプリケーションをインストールし、何とか復旧を試みたが、今度はディスクの読み取りエラー。結局、別のノートPCで読み取ることができたため、新しいCD-Rに書き込むことで対処した。バックアップを取っていても、それがイザというときに使えなければ意味がない。

 データにしろ、システムにしろ、復旧させることができるバックアップを取ることが必要なのだ、と痛感した。

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