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» 2008年07月24日 16時49分 UPDATE

VMwareが「ESXi」ハイパーバイザーを無償提供へ (1/2)

VMwareでは、「VMware ESXi」ハイパーバイザーの無償バージョンを提供しようとしている。同社の新CEOは、クラウドコンピューティング分野への進出にも力を入れるとともに、VMwareの仮想化技術の勢力範囲を拡大する考えだ。

[Scott Ferguson,eWEEK]
eWEEK

 VMwareは、「ESXi」ハイパーバイザーの無償バージョンをリリースする準備を進めている。VMwareの新CEOに就任したポール・マリッツ氏は、自社の仮想化技術をクラウドコンピューティングの世界に奥深く進出させる一方で、SMB(中堅中小企業)市場へのリーチを拡大する方針だ。

 仮想化技術企業のVMwareのコアビジネスをめぐる新方針は、7月22日に同社の2008年4〜6月期の決算報告が行われた後で発表された。同社は4億5600万ドルの売上高に対して5200万ドルの純利益(1株当たり13セント)を計上したが、この数字はウォール街の予測を下回るものだった。VMwareの幹部によると、Microsoftという新たな競争相手が出現し、これは将来の売り上げと収益に影響を及ぼす可能性があるという。

 VMwareはx86仮想化分野では依然としてリーダーであるが、同社の市場シェアを脅かす新たな競争相手が登場したことや、同社の共同創業者のダイアン・グリーン元CEOが去ったこともあり、現在、不安定な状況に置かれている。親会社のEMCとの意見の対立が原因でグリーン氏がVMwareから追い出されたのか、同氏が自発的に退社したのかは定かではない。

 Microsoftの元幹部だったマリッツCEOは、財務アナリストとの電話会見の中で、VMwareの収入の大半はVirtual Infrastructure管理スイートの売り上げによるものであることを明らかにした。「次の論理的なステップは、フットプリントがわずか32MバイトのバージョンであるVMwareのESXiハイパーバイザーを顧客に無償で提供することだ」と同氏は語った。

 この無償版は「ESXi 3.5」と呼ばれ、7月28日からダウンロード可能になる。マリッツ氏によると、このアプローチは、多くの顧客をVMwareに囲い込み、仮想化技術を広く浸透させるのに有効だと考えているという。

 VMwareとそのOEMパートナー各社は既に、仮想化技術を市場に浸透させる手段として、「ESX 3i Server」ハイパーバイザーをサーバに組み込んで販売している。無償ハイパーバイザーの投入は、市場でのVMwareのプレゼンスの拡大につながるとみられる。

 「われわれは今後も、コアとなる基盤技術としてハイパーバイザーへの投資を続けるつもりだ。ESXiは当社の最新技術を具現化したものだ。これはフットプリントが非常に小さいのが特徴で、導入するのが非常に容易だ。この技術のメリットを享受できる人々はもっとたくさんいると思う」とマリッツ氏は語る。

 無償ハイパーバイザーを提供するという方針は、Microsoftが「Hyper-V」製品を発表してからわずか数週間後に打ち出された。Microsoftは現在、特にミッドマーケットおよびSMB市場でVMwareからシェアを奪うことを狙っている。

 VMwareで製品とソリューションを担当するラグー・ラグーラム副社長によると、この無償版ハイパーバイザーは、ディザスタリカバリや事業継続などの機能をサポートする同社のVirtual Infrastructureスイートと組み合わせれば、MicrosoftのHyper-Vで現在提供されているよりも多くの仮想化機能を実現することができるという。

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