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» 2008年07月28日 08時00分 公開

暴走管理者を止めた:サンフランシスコ市長がIT管理をめぐる対立を解決

市のITシステムをロックダウンして9日後、不満を抱くネットワーク管理者はニューサム市長を監房に招き入れ、アクセスコードを渡した。

[Chris Preimesberger,eWEEK]
eWEEK

 サンフランシスコのガビン・ニューサム市長は7月22日、見事な交渉能力を発揮し、セキュリティに極度に神経質な市のネットワーク管理者と、市の地方検事およびIT部門との間の9日間にわたる対立を解決した。

 San Francisco Chronicleの報道によると、ニューサム氏は強硬姿勢を崩さないネットワーク管理者のテリー・チャイルズ氏との交渉の結果、市のITシステムのスイッチとルータへのアクセスコードを手に入れた。チャイルズ氏は7月13日以来、コンピュータの不正操作にかかわる4つの重罪により、500万ドルの保釈金未納で刑務所に収監されている。

 Cisco Systems認定ネットワーク管理者であるチャイルズ氏は、上司の管理者のアクセスパスワードを変更した。システムに侵入するウイルスやマルウェアに彼らが無頓着だから、というのが同氏の主張だ。上司への不服従を理由に停職や解雇の可能性を告げられると、同氏はシステムをロックダウンし、アクセスコードを誰にも教えようとしなかった。

 チャイルズ氏は、同市のシステムのFiberWAN(Fibre Channel接続型WAN)のチーフデザイナーだった。このシステムには、市職員の人事や給与などの重要なデータの約60%が含まれている。この10日間、システムは仮想自動運転モードで動作しており、IT部門の責任者のロン・ビンソン氏らは、何とかシステムにアクセスしようと奮闘を続けてきた。なおビンソン氏は、オフィスの電話にたくさん残されたeWEEKからの問い合わせメッセージに返答しようとしなかった。

 カリフォルニア州ピッツバーグ在住のチャイルズ氏(43歳)は7月17日、罪状認否で無実を主張。同氏は7月23日に行われる保釈聴聞会で、先週、裁判官から言い渡された5万ドルの保釈金が引き下げられるのを期待している。

 チャイルズ氏は同市に5年間勤務し、年収は12万7000ドル。

 チャイルズ氏が先週、市の職人に渡したパスワードは正しいものではなかった。Chronicle紙の報道によると、同氏の弁護士を務めるエリン・クレイン氏は7月21日、ニューサム氏との秘密会合の件で市長室にアプローチしたらしい。

 ニューサム氏のスポークスマン、ネイサン・バラード氏がChronicleに語ったところによると、チャイルズ氏への訪問は極秘であったため、ニューサム氏は訪問を行うことをカマラ・ハリス地方検事にも司法当局者にも告げなかった。

 市のシステムには、機密の司法書類、収監者の名簿、給与記録、各部署の電子メールなども管理されている。高い権限を持った管理者でも、バックドアからのアクセスは不可能であるようだ。

 市から呼ばれたCiscoの技術者たちは、数日間にわたりチャイルズ氏のコードを割り出そうとしたが、大した成果は得られなかったという。

 San Francisco Chronicleのコラムニストのフィル・マティアー氏とアンドリュー・ロス氏は、対立解消に至った経過を詳しく報じている

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