「社員を乗り物に乗せない仕事環境を」――シグマクシスの先進オフィス那須高原の森林を味わう

5月に元IBMの倉重氏が設立したコンサルティング会社シグマクシスは、9月1日付けで新オフィスを開設した。コラボレーション、ワークライフバランス、エコロジーの実現を掲げた先進的な空間に仕立てた。

» 2008年10月01日 14時59分 公開
[怒賀新也,ITmedia]

 「社員をなるべく乗り物に乗せないオフィスを設計した」

 こう話すのは、5月に新たなコンサルティング会社シグマクシスを立ち上げ、CEOに就任した倉重英樹氏だ。

ワンフロア465坪の広いスペース。このほか劇場のように段のベンチがある集会スペースや、カフェテリアのようなテーブルスペースがある

 東京・虎ノ門の新オフィスを9月1日に稼働させた。この時点で社員は101人。「5年後に2000人体制にする」と宣言していることを考えても「採用活動の滑り出しは順調」だという。ワンフロア465坪の広いスペースは最大で660人の社員を受け入れ可能。新オフィスを見学した。

 新オフィスの見どころは「オンネットコラボレーション」と呼ぶ仕組み。無線LANやWeb会議などの技術を盛り込み、コンサルタントが自宅や顧客先、ホテルなどどんな場所にいても、対面で仕事をするのと遜色のない生産性の実現を目指す。

テレビ会議もできる会議室

 「時短ではなく、働く場所を自由にできるようにする。“コラボレーション”を一歩進めたもの」(倉重氏)

 会議室には大型のディスプレイを4枚並べ、それぞれ異なる資料や写真などを映せる。4枚で1つの映像の表示も可能。テレビ会議機能を利用することで、海外など遠隔地にいる人が等身大の姿のまま議論に参加することもできるという。

 エントランスも凝っている。プロジェクター用のスクリーンを円形に設置し、そこに那須高原の森林の様子を撮影した動画を常時映しているという。「会社に戻ったときにホッとできるようにする」細やかな心遣いだ。

那須高原で撮影した動画を流すエントランス。動画のため、木々が揺れ、鳥の鳴き声も聞こえる

 新オフィスのテーマは3つ。社員だけでなく顧客をまじえたコラボレーション環境の構築、仕事場を限定しないことによるワークライフバランス(仕事と生活の調和)の達成、電子メール閲覧のためだけの帰社といった無駄な移動を省くことによるエコロジーの実現だ。今仕事場として求められる要素を盛り込んだ先進的な空間を作り上げている。

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