MicrosoftのPDCのテーマはクラウドコンピューティングクラウド祭りとWindows 7(1/2 ページ)

Microsoftの開発者会議の最大のテーマは、クラウドコンピューティングおよびそれをサポートするためのツールとサーバである。そのほかにも「Windows 7」「Visual Studio 2010」そしてMicrosoftの新しいモデリング技術「Oslo」などにスポットライトが当てられる。

» 2008年10月28日 16時58分 公開
[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftが開催中のProfessional Developers Conference(PDC)は、前回の2005年の開催から3年ぶりとなるもの。今回のPDCは、クラウド祭りと「Windows 7」のお披露目が最大の呼び物だ。

 情報筋の話やPDCの開催概要に基づいて既に各方面で報道されているように、今回のイベントの目玉となるのは、Microsoftのクラウド進出戦略とWindows 7である。Microsoftでプラットフォーム戦略を担当するシニアディレクターのティム・オブラエン氏によると、10月26日のプレカンファレンスセッションで幕を開けた今回のPDCでMicrosoftは「サービス分野に向けた意気込みとその実行力、そしてそれが開発者に何を意味するか」を示すつもりだという。

 サービスに対するMicrosoftの熱意は、今年行われた同社の「Live Mesh」プラットフォームの発表の際にも語られた。そしてMicrosoftは今、同社の「クラウドOS」と呼ばれている技術とともに、開発者がそれを利用するためのサービスとツールを披露しようとしているのだ。

 さらにMicrosoftは、Windows 7が開発者に与えるチャンスについて説明するとともに、同OSの一部の機能を開発者に試してもらう考えだ。

 PDCではMicrosoftの新しいモデリングプラットフォームである「Oslo」も披露される。このプラットフォームは、新しいモデリング言語、ビジュアルツールおよびリポジトリで構成される。同社はこの技術の一部をCPT(コミュニティー技術プレビュー)の形で提供する。さらにMicrosoftは、同社の主力開発ツールスイートのメジャーアップグレード版となる「Visual Studio 2010」も紹介する。

 しかしこれらは、Microsoftが開発者のために用意している内容の表面的な部分にすぎない。オブライエン氏によると、同社は情報、技術、方向性などを、現在、Microsoftのプラットフォームを利用している開発者だけに提示しようとしているのではなく、Microsoftプラットフォームを利用していない開発者にも選択肢を提供するつもりだという。

 「相互運用性や、当社のプラットフォームを利用していない開発者がMicrosoft技術と連携する方法などについても多くの説明がある」と同氏は語る。

 今回のショウの開催概要によると、PDCの初日はクラウド技術を含むMicrosoftプラットフォームの基本要素にフォーカスし、2日目はフロントエンド/クライアントサイドツールが中心テーマとなる。同社は今後も、開発者がPC、Web、携帯端末などさまざまな形態に対応するアプリケーションを開発するための戦略を構築する方針だ。

 PDCの基調講演には、Microsoftのチーフソフトウェアアーキテクトであるレイ・オジー氏をはじめ同社の有力幹部が多数登場する。個々のセッションでは、Microsoftがロードマップで示すテーマが深く掘り下げられる。PDCは将来に目を向けたイベントであるからだ。わたしが好きなMicrosoftの技術者の一人であるドン・ボックス氏は、自分が見たいと思っているセッションのリストを掲載している。

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