5分の1の消費電力でデータを暗号化、NECが無線技術を開発

NECは、従来よりも低消費電力で無線データの暗号化や認証などができる無線センサーシステム用の通信技術を開発した。


 NECは10月30日、無線センサー機器でやり取りするデータの暗号化や認証などを低消費電力で可能にする通信技術を開発したと発表した。データ暗号化では電力消費が従来の約4分の1になるという。

 今回開発した技術は、データの暗号化や認証鍵の配布にける消費電力の低減、伝送する映像データの劣化防止など目的としたもの。開発済みの無線通信LSIと併用することで機能する。将来的に、無線センサーによる工場の機器監視や、街路などに設置される防犯カメラシステムなどへの応用が期待される。

 データ暗号化では、従来は認証にのみ用いていたハッシュ演算処理を暗号化や復号化にも用いることで、プログラム規模と消費電力を約4分の1にした。機器同士の認証では、認証に用いる鍵の管理方法を機器の種類や設置場所などの属性単位で管理することにより、例えば100台規模のセンサー機器を利用する環境での消費電力を約5分の1にできるという。

 映像データの品質劣化防止では、機器同士の電波干渉によって生じる電波強度の低下具合を測定して、最適なタイミングでデータを送信する技術を開発し、劣化したデータを補うために必要なデータの送信量を削減するようにした。また、ネットワーク内の混雑状況を計測するためのデータパケット量を約6分の1にする技術も開発し、測定時間を約3分の1に短縮した。

 これらの技術を組み合わせることで、無線センサー機器同士で大容量データを安全に伝送できるようになり、安定性が高める。電源ケーブルを用いず、乾電池だけで約2週間の動画送信ができるようになるという。

 同社では、工場やイベント会場、工事現場、家庭向けに乾電池で動作する無線監視システムなどへ応用する計画だとしている。

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