Googleマイマップ、自動保存でリアルタイム公開の怖さネットの逆流(2)(3/3 ページ)

» 2008年11月16日 01時13分 公開
[森川拓男, エンタープライズ編集部,ITmedia]
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 こういった自発的な個人情報の流出は、多くのネットサービスがPCだけでなく携帯電話でも利用できるようになったことで、爆発的に件数が増えているようだ。

 サービス事業者にとって、携帯電話からの利用者は「お得意様」といえる。しかし同時に、さまざま報じられる事件によって、マイナスイメージもできてしまった。それが、昨年末から導入されてきたケータイフィルタリングにつながる。未成年に不適切と思われるサービスへのアクセスを制限したのだ。多くのサイトに接続できなくなり、事業者からも不満が続出した。利用者からも、ケータイのフィルタリングに関しては信頼できるのは1割に留まるという調査結果も出ている。まず必要なのは、フィルタリングではなく、利用する側の意識改革なのだ。

 ブログやSNS、プロフなどを利用する際に重要なのは、自分が情報を出さなければ知られることはないという点だ。自分の書き込みや掲載した写真などが、結果として自分の身を危険にさらすとすれば不本意なことだ。楽しくブログなどのサービスを利用するためにも、最低限の危機管理はしておくに越したことはない。

会社の機密情報を垂れ流す

 気をつけるのは、個人情報だけではない。ブログやSNSなどで問題となりやすいのは、所属する企業に関する情報漏えいだ。個人ブログなどでは、機密情報などへの意識が薄くなりがちだ。

 考えられるのは、企業として公開していない情報を事前にブログなどに書き込んでしまうといった失態だ。場合によっては、規約違反となって解雇される場合もあるから、注意しなくてはならない。また企業側も、こういった情報漏えいのケースがあることを認識し、規則として押さえておくことも必要なのだ。

 次回は、まだまだ報道されることが多い、Winny(ウィニー)などファイル共有ソフトからの情報漏えいについて検証していきたい。

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