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» 2008年11月16日 01時13分 UPDATE

ネットの逆流(2):Googleマイマップ、自動保存でリアルタイム公開の怖さ (1/3)

前回取り上げた「Googleマイマップ」について、一般公開におけるさらなる危険性や限定公開にした場合にもリスクがあることなどを伝える。

[森川拓男, エンタープライズ編集部,ITmedia]

ネットの逆流過去記事はこちらです。


 前回に引き続いて、インターネットを通じた情報流出について検証していく。前回取り上げた「Googleマイマップ」について書き漏らした点があるので補足したい。企業が利用する際には特に気をつけるべき危険性がある。

書いている途中でリアルタイム更新

 Googleマップのマイマップでは、公開範囲を「一般公開」と「限定公開」から選択できると前回紹介した。新しい地図を一般公開で作成すると、少々驚くことが起きた。新しい地図を作成している途中にもかかわらず、その情報は既に広いインターネットの世界に公開されているのである。「保存」ボタンを押すこともない。自動保存なのである。

googlemap4.jpg 図1 一般公開で新しい地図を作成している途中。保存動作はしていない

 試しに、図1のように「大阪で会議をしましょう」というタイトルの地図を作成してみる。ユーザーは保存の動作を一切せず、すぐにGoogleマップでタイトルを検索してみる。

googlemap5.jpg 図2 作成途中の情報がすでに公開されている

 図2のように、書きかけだったはずの「大阪で会議をしましょう」という情報が公開されているのが分かる。キーワード連動広告までついている。遊び半分で書いたようなものでも自動保存でリアルタイム更新されるわけだ。「保存」という動作をユーザーにさせることなく、自動公開するという仕様は他にあまり例がない。改善するべきものといえるかもしれない。いずれにしても、安全性に注意を払わずなんとなく便利だからという理由で使うのは避けたい。

限定公開も安全とはいえない

 限定公開にしても、外部に情報が漏れる可能性は十分ある。限定公開にした場合はURLで情報を共有する。作成した地図の「リンク」から地図を共有するためのURLを取得し、電子メールなどを使って共有したい人にURLを通知する。特にパスワードなどの認証があるわけではない。そのため、限定公開にしていてもURLさえ入手できれば、誰もがそのマイマップを参照できる。もちろん、作成したマイマップをブログなどに張った場合は、限定公開にしていようが、ページを閲覧できる人すべてに公開された状態になる。つまり「限定公開にさえしてしまえば安心」というわけではないのである。

 さらに、前回のコラムが掲載された翌日の11月10日、Google「マイマップ」、削除しても情報が残る問題 「早急に対応する」というニュースが流れた。つまり、一度公開されてしまった情報がGoogleの膨大なサーバから削除されるには、時間がかかるために、タイムラグが生じるという問題だ。もしも、検索結果など削除されていない場合は、専用フォームからリクエストをかけると、優先的に処理されるという。

 だが、それにしても削除されるのはサーバに格納された検索結果だけ。限定公開でもURLが漏れた状態ならば、誰もがアクセスできてしまうことに変わりはない。一部には、個人情報が記されたマイマップのURLがさらされているケースもあるという。漏えいして困るような情報の場合、公開設定の確認、変更ではなく、早急に削除したほうがいい。ただし、一度ネットに流れてしまった情報は、コピーされている可能性があることを心しておかねばなるまい。

 さて、個人情報の流出はGoogleマイマップだけではない。何より問題なのは、自発的に発信してしまっている情報だ。事例を交えながら検証していきたい。

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