偽装ファイルや不審なデバイス経由のウイルス感染に注意を手口の巧妙化が進む

IPAは、偽装ファイルやWebサイト改ざん、リムーバブルメディアなどのさまざまな手口でウイルス感染を狙う攻撃が増えているとして注意を呼び掛けた。

» 2009年01月07日 17時11分 公開
[ITmedia]

 情報処理通信機構(IPA)は1月7日、2008年12月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。ウイルスに感染させるための手口が巧妙化しているとして、ユーザーに警戒を呼び掛けている。

 IPAによれば、最近のウイルス感染は従来から安全性が高いと認識されていたファイル形式を装ったり、正規サイトから不正サイトへ誘導するように改ざんしたりする手口が広まった。また、リムーバブルメディアを悪用する手口では従来のフロッピーディスクからUSBメモリを悪用するものが急増している。

 こうした手口でウイルスに感染してしまうと、PC内のデータが意図せずに流出したり、任意のプログラムが実行されたりするなどの恐れがある。また、システムファイルの破壊やオンラインゲーム情報の盗難のほか、異なるウイルスの感染を誘発するといった被害を受けることもあるという。

 対策では、アンチウイルスソフトウェアを最新の状態に保つことや脆弱性の解消、信頼できないファイルやリンクを利用しない、OSのセキュリティ警告を無視しない、ユーザー所有以外のUSBメモリを使わないなどがある。これらの対策は、単体では効果が小さく、IPAは複合的に用いるように勧めている。

 12月のウイルス検出数は、前月比32.5%減の約17万3000万個で、届出件数は同1.9%減の1795件だった。検出数トップは「W32/Netsky」の約14万2000個だった。不正アクセスの状況は、届け出件数が10件で、被害があったものは7件。内訳は、SQLインジェクション攻撃によるデータベース改ざんが3件、不正アクセスが2件、他サイト攻撃などの踏み台にされたケースとフィッシング詐欺に悪用されたケースがそれぞれ1件だった。

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