日立、英国で1兆円規模の鉄道案件受注へ

日立製作所は、英国運輸省が発注した幹線高速鉄道の車両製造と保守事業について、自社を含む3社による共同出資会社が優先交渉権を獲得したことを明らかにした。総事業規模は75億ポンド。

» 2009年02月13日 11時20分 公開
[ITmedia]

 日立製作所は2月12日、英国運輸省が発注した幹線高速鉄道の車両製造と保守事業について、自社および英銀行傘下の投資会社「Barclays Private Equity」、英大手ゼネコン「John Laing」の3社による共同出資会社「Agility Trains consortium」が優先交渉権を獲得したことを明らかにした。総事業規模は75億ポンドと超大型の案件となる。10月ごろまでに正式契約を結ぶ方針。

 英国全土を走る高速鉄道、同事業は民営化されているが、現在、運行開始から30年以上が経過した鉄道車両を置き換える事業が進められている。鉄道車両の製造・保守における日立製作所のノウハウが高く評価されたようだ。

新型車両のイメージ

 事実上の受注といえる今回の優先交渉権を獲得したことで、日立は最大1400両の新高速鉄道車両を建造、コンソーシアムを通して英国鉄道運行会社にリース、その保守事業も請け負う。すでに日立では円滑な車両供給のため英国内に鉄道車両の工場を建設の検討に入っているようで、ディーゼルエンジンと電気モーターのハイブリッドや、リチウムイオン電池など最新の技術を組み合わせた新型車両が建造される見込み。これら新型車両の営業運行は早ければ2013年から。2012年のロンドンオリンピックに合わせてこうした事業が活性化していくものとみられる。

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