コラム
» 2009年02月16日 09時38分 UPDATE

Weekly Memo:医療IT化の要 レセプトオンライン化の現実 (1/2)

NECと日本事務器が先週12日に発表した医療事情報システム分野での協業強化は、来るべきレセプトオンライン請求時代を見据えたものだ。だが、その道のりには幾多の課題もあるようだ。

[松岡功,ITmedia]

NECと日本事務器の協業強化の狙い

 NECと日本事務器が先週12日、医療情報システム分野で協業を強化し、レセプト(診療報酬明細書)オンライン請求時代を見据えた事業拡大を図ると発表した。

 具体的には、医療機関における患者受付・入院管理・レセプト発行など医療事務の基幹領域において、NECが開発・販売する医療事務システム「MegaOakIBARSII 」の中核をなすソフトモジュールを日本事務器にライセンス提供。日本事務器はこのモジュールを自社の中規模向け医療事務システム「MAPSシリーズ」に搭載し、「MAPSIBARS」の名称で新たに製品化し、発売した。

 また、MegaOakIBARSII とMAPSIBARSのユーザーに対し、両社共同で、オンデマンドVPNによるセキュアなインターネット環境上で診療報酬改定・医療制度改定・薬剤マスター変更などの迅速なシステム変更を可能にする「IBARSonlineサポートサービス」も2010年3月から提供開始すると発表した。

 両社は今回の協業強化に伴い、合わせて500人規模の営業・SE・サポート体制を発足させ、拡販およびシステム構築・保守・運用支援を行っていく構えだ。これにより、今後3年間でMegaOakIBARSII とMAPSIBARSを合わせて650セットの販売を見込んでいる。

nec 協業強化の発表会見に臨むNEC医療システム事業部の高平敏男事業部長(左)と日本事務器の田中啓一社長

 医療事務システムの開発・販売については、NECが大規模病院向け、日本事務器が中規模病院向けを中心に、これまではそれぞれ個別で展開してきた。そうした中、06年に協業の第1弾として「MegaOakシリーズ共通リソースセンター」を共同で設立し、システムの導入支援やコールセンターサービスを開始。今回は協業の第2弾として、医療事務システムの開発・サービス基盤を共有することで、一層の連携強化を進める形となった。

 発表会見に臨んだNEC医療システム事業部の高平敏男事業部長は、「11年度には、原則としてすべての医療機関においてレセプトオンライン請求が実施されるため、これに向けた業務運用や既存システム見直しの機運が高まっている。今回の両社の協業強化は、そうした市場のニーズに対応するものだ」と、両社の協業強化の狙いを語った。

 このレセプトオンライン化は、まさしく医療IT化の要となる動きだが、11年度の完全オンライン化に向けてはまだまだ幾多の課題があるようだ。

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