Officeに少ない「出会い」のチャンス?悲しき女子ヘルプデスク物語(2/3 ページ)

» 2009年04月23日 08時00分 公開
[鐙貴絵,ITmedia]

メジャーソフトは最大公約数を目指す

 WordやExcelなど、いわゆる市販のアプリケーションソフトは、どんな仕事にも汎用的に使えるようにしてあるのが一般的だ。おそらく、あらゆる人の要望を聞き、機能を盛り込んだり絞り込んだりして、最大公約数的な仕上がりを目指しているからだろう。メジャーなアプリケーションになると、ビジネスの現場のみならず、学生や主婦、熟年層にまで幅広いユーザーがいる。その全体がだいたい納得するように作ってあるし(この「だいたい納得する」というのがポイントだ)、特定多数の人が欲しがる機能は、たいてい備わっている。一方、その特定多数の人が欲しがる機能は、特定では「ない」人にとっては、宝の持ち腐れであることも多い。

 例えば。

 わたしは個人的に、Wordの「箇条書きと段落番号」機能が自動的に設定されるのが、あまり好きではない。行の先頭を「●(黒丸)」で始めてリターンキーを押したら、その行と次の行が自動で箇条書きになる、という機能だ。なので、わたしが使っているPCではその設定をオフにしている。そうかと思うと、この「箇条書きと段落番号」を見事に使いこなしている人もいる。

 一方わたしは、Wordの段落スタイルやセクション区切り機能をこよなく愛している(おおげさ?)。例えば10ページからなる報告書の全体は縦向きなんだけど、4ページ目だけを横向きにして大きな表を貼り付ける、なんてことをよくやるのだ。こんな便利な機能はみんな使いこなしているだろうと思っていたら、その「箇条書きと段落番号」を使いこなしている友人は、セクション区切りの存在すら知らなかった……。

 また、知っていなければ使いこなせないようなトリビア的機能もある。例えばWordのルーラー(Word画面の上部と左部にある「ものさし」みたいなところ)に面白い機能が隠れているのをご存知だろうか? ルーラーをダブルクリックするだけで、「ページ設定」ウィンドウが表示されるのだ。通常はファイルメニューのページ設定をクリックすると表示される、アレである。ただし、ダブルクリックする場所には注意しないといけない。変なところをダブルクリックしたら、タブとリーダーウィンドウが表示されてしまう(これは、書式メニューのタブとリーダーを選択しても表示できる)。間違いなくページ設定ウィンドウを表示するにはコツがある。ルーラーは、上部のルーラーなら左右(文字が入力できない範囲)と真ん中(文字が入力できる範囲)、左部のルーラーなら上下と真ん中とで色が違う。上下左右は色がついているが真ん中は白だ。この色が付いているところでダブルクリックすると、間違いなくページ設定画面が表示される。お試しあれ。

 Excelでも同じようなことがいえる。わたしはExcelのオートフィルタやピボットテーブルを非常に便利だと思い、しょっちゅう使っている。その一方で、ゴールシークやシナリオ、ワークシート分析といった機能は使ったこともない(おそらく今まで一度も、メニューを選択したことすらないのだ……)。しかしこれらの機能も、部署によってはかなり使いこなしている仲間がいたりする。

 Excel で知っていると便利な機能といえば、数多くのショートカットキーである。中でも私がとってもよく使うふたつのキーをご紹介しておこう。[Ctrl]+[D]と[Ctrl]+[Y]である。[Ctrl]+[D]は、現在アクティブなセルの真上にあるデータを、現在アクティブなセルに貼り付けてくれる。同じデータを何度も入力したり、わざわざコピー&貼り付けしたりしなくていいわけだ。

 一方の[Ctrl]+[Y]は、さっき行った動作をもう一度実行してくれる。あるセルの背景色(パターンともいう)を変更したあと、別のセルに移動して[Ctrl]+[Y]キーを押せば、現在アクティブなセルの背景色(パターン)もその色に変わる、というわけ。[Ctrl]+[Y]は、キーでも代用できる。あ、そうそう、[Ctrl]+[0]も時々使うなあ。アクティブセルがある列を非表示にできるのだ。

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