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» 2009年10月29日 08時00分 公開

不景気時代の会社と従業員の関係(2):会社が最低限やるべきこと (1/3)

「給料もらってるんだから、やれ!」こういうことを言い出すと社員の団結力は崩壊します。「社長vs社員」にならないよう経営にかかわるメンバーが力を尽くすことが必要になります。

[大木豊成,ITmedia]

 ソフトバンクなどさまざまな企業において豊富なビジネス経験を持つオルタナティブ・ブロガーの大木豊成氏に不景気時代の会社と従業員のあるべき姿について話してもらう寄稿の第2回。第1回はこちら


 日本にあるたいていの会社には、理念や概念、ビジョン、社訓といったものがあると思います。会社運営に大切なものであり、その理念に基づいたビジネスモデルが構築されていることが多いようです。

 しかし、会社の存在意義をもっと底辺まで掘り下げていくと、理念やビジョン、社訓といったものよりも大事なことがあります。それは「利益」をあげ、「コスト」を抑え、「継続」することです。そうです、当たり前のことであるわけですが、当たり前のことが出来ていない会社が立ちゆかなくなるわけです。

 会社は「利益」を上げ続けていかなくてはなりません。赤字では継続できないからです。利益は売上と直結しないかもしれません。多くの場合は売上を上げないと利益も増えないでしょう。しかし、売上だけ増やして利益率を下げているケースもあります。一時的なキャンペーンならいいのでしょうが、本質的には利益を増やすべきなのです。

 コストを押さえることも利益の確保に役立ちます。売り上げを上げることで、連動してコストも上がるケースがありますが、そうならないように努力することが必要になります。そうすることで、効率よく利益を確保できるからです。

 継続することが重要です。お客様のためにも、社会のためにも、社員のためにも、そして社員の家族のためにも、継続することが会社の最低限の使命といえるのではないでしょうか。一時的に稼いでも、破たんしてしまうとどうなってしまうか、派遣会社や金融会社を含め、皆さんもこの一年間で幾つもご覧になったと思います。

最低限の次に目指すもの

 今までのところは会社としての最低限であるわけですが、そこをクリアすれば終わりというものでもありません。そこで、ビジョン、理念が必要となってくるわけですし、社会への貢献といった視点も出てくるのです。

 社員が幸せになれるだけの資源を蓄え、社員の家族の笑顔も求める。そして、地域振興というものもあるでしょうし、青少年の育成に力を入れる会社もあります。きちんとビジネスを遂行したうえで、さまざまな活動をしていくことになるのですが、そこもきちんと黒字にするという最低限のことができて初めて取り組めることになるわけです。

 米国の有名な投資家であるWarren Buffett氏が「お金のために働くのは、お金のために結婚するくらいむなしいことだ」と言っていますが、それも最低限をクリアできて初めて言えることです。

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