コラム
» 2010年01月07日 16時26分 UPDATE

Googleの「Nexus One」Web直販の狙いとは (1/2)

「Nexus One」の発表における最大のニュースは、Google自身が携帯端末市場に参入したことだ。だが同社のビジネスモデルを「Amazonの猿まね」と評するアナリストも。

[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 Googleの「Nexus One」それ自体は、斬新なAndroidスマートフォンというわけではない。米BroadPoint AmTechのアナリスト、ベン・シャクター氏は同製品について、「革新」ではなく「改良」にすぎないと評している。

 1月5日のGoogleのNexus Oneの発表における最大のニュースは、Google自身が携帯端末市場に参入したことだ。アナリストたちは、取材に答えたり記事を書いたりするのにさぞ忙しいことだろう。

 Googleは新しいオンラインWebストアを通じて、Nexus One(eWEEKの別コラムに写真を掲載した)を販売する。同ストアもGoogleらしく非常にシンプルだ。

 米国で既に販売が開始されており、ユーザーはこのサイトにアクセスして同端末を529ドルで購入し、手持ちのGSMネットワーク用SIMカードを差し込めば使えるようになる。Nexus OneはT-Mobileとの2年契約という形でも販売されている(179ドル)。

 Googleの製品管理担当副社長マリオ・ケイロース氏は、この方式はコンシューマーが携帯電話を購入する新たな形態だと説明する。「Googleの新しいコンシューマーチャネルの目的は、オンラインユーザーを特定のAndroid端末に結び付ける効率的な方法を提供することだ」

 ケイロース氏によると、最大のポイントはシンプルさにあるという。多くの人々が感じているように、これまでの端末と通信データプランの購入契約では、その点が欠落していた。

 表面的には、Googleはスマートフォンのワンストップショップをユーザーに提供しようとしているように見える。ユーザーはGoogleアカウントにログオンし、端末の購入を選択し、Google Checkoutで支払いを行い、端末が郵送されてくるのを待てばいいのだ。これはコンシューマーがAmazon.comにログインし、書籍などの商品を購入するのとそれほど変わらない。

 Googleの動きに首をかしげるアナリストもいれば、これはDellやAmazon.comなどの手法に似ていると指摘するアナリストもいる。BroadPoint AmTechのシャクター氏は1月7日付の調査メモで、Nexus OneによるGoogleの市場進出とAmazonによるKindleの販売の間には類似点があると述べている。しかし同氏は、Googleが電子商取引サイトを開設し、自社ブランドの携帯電話を発売したことに疑問を投げ掛けている。

 シャクター氏の疑問に対する答えは、米調査会社Gartnerのアナリスト、ケン・デュレイニー氏が持っているようだ。GoogleのオンラインWebストアの主な狙いは広告だというのだ。デュレイニー氏は次のように説明する。

 DellがPCのオンライン販売ビジネスを始めたときの状況と少し似ている。人々が現物を見ずに、オンラインで携帯電話を購入する時代が来たのかもしれない。GoogleはDellのモデルをまねようとしているのではないか。これは、携帯電話を店舗で販売しているRadio Shack、Best Buy、Wal-Martなどの小売業者と競合するものだ。Amazonにとっても少しプレッシャーになるだろう。Amazonはこれまで携帯電話ビジネスを本格的に展開したことがないからだ。

 一方Googleは、オンライン小売店としてはAmazonのような地位に達したことがない。全世界で年間約10億台の携帯電話が販売されていることを考えれば、Googleがこの市場に参入してオンラインストアを再構築したいと考えるのは当然だ。多数の人々が携帯電話を見るためにGoogleのサイトにアクセスすれば、それはGoogleの広告収入にもつながる。広告こそがGoogleの本業なのだ。

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