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» 2010年01月27日 15時50分 UPDATE

日立、「Cosminexus V8.5」を発表――仮想環境の開発運用性&Full GCレス機能を強化

日立はSOA基盤の新版「Cosminexus V8.5」を発表した。仮想環境における開発運用性やFull GCの抑止機能を強化。またSAPやSalesforceとの連携を強化するアダプタを提供する。

[ITmedia]

 日立は1月27日、同社のSOAプラットフォームであるCosminexus製品群の機能強化を発表。「Cosminexus V8.5」とし、翌28日より販売開始する。

 強化のポイントとしてはまず、企業IT基盤がクラウドへ移行する流れを踏まえた、仮想環境への対応強化が挙げられる。具体的にはまず、仮想サーバを業務アプリケーション単位で一括構築し、さらに各仮想サーバのアドレスやロードバランス(負荷分散)設定など「各種環境パラメータ設定を自動で行う機能」を「uCosminexus Application Server」で新たにサポートした。

 これにより、複数の仮想サーバ上に業務アプリケーションを配置/実行するようなシステムを構築する場合でも、各仮想サーバに対し業務アプリケーションの環境設定を個別設定するような手間を省ける。同時に人為的な設定ミスを防ぎ、またミスが発生した際のトレースと検証の負荷をなくすことで、環境設定に要する時間を従来比で最大10分の1にまで短縮するという。

 構築時だけでなく、運用時の利便性も高められた。例えば今回、uCosminexus Application Serverで物理サーバ/仮想サーバ/業務アプリケーション間のマッピングを可視化することで、運用操作対象となる業務アプリケーションを指定するだけで、アプリケーションの起動や停止を行えるようになった。これにより、該当する運用操作に要する時間を従来比で最大3分の1に短縮したという。また日立の統合システム運用管理製品「JP1」と連携することで、業務アプリケーションを日次運用する際のスケールイン/アウトや、週次運用における起動/停止をスケジューリングできるようになった。

 このところ仮想環境の有効性がうたわれることが多いが、実際には「業務アプリケーションが物理/仮想サーバにどうマッピングされ、構成されているか」を把握・管理しなければ、安定運用はおぼつかない。だが今回の機能強化によりユーザーは、仮想サーバごとに業務アプリケーションを運用操作しなければならなかったり、それによりミスを誘発してしまったりといった課題を低減できるという。

さらに磨きをかけた「Full GCの抑止機能」

 前バージョンとなるCosminexus V8.0では、新たにFullGCレス機能を実装したことが注目された。一般に仮想環境では、物理メモリを大量に実装することが多い。その場合、Full GC(ガベージコレクション:発生の仕組みはこちら)が発生した際のインパクトも大きなものとなる。そのためV8.5では、独自にメモリ管理対象とするオブジェクト範囲の拡張が図られた。

 V8.0の時点では、セッションオブジェクトを対象としメモリ管理していたが、V8.5からは既存アプリケーションのプログラムを修正することなく、Cosminexusの定義ファイルに指定することで、任意のオブジェクトをFull GCレス機能の対象とできる。またFull GCレス機能の対象とすべきオブジェクトの分析を支援するため、(Full GCを引き起こす要因となる)長寿命オブジェクトの検出ツールを新たに提供する。

 なお既存環境でHibernate(Javaプログラムで定義されたオブジェクトと、RDB上のテーブルおよびレコードを一元管理するマッピングツール)を利用している場合、V8.5内に長寿命オブジェクトクラスの定義ファイルを持つため、バージョンアップするだけでFull GCを抑止できるという。

cosmi1.jpgcosmi2.jpg 各APサーバのメモリ管理領域の違い(画像=左)、Hibernate環境下における、V8.0とV8.5の比較(画像=右、どちらもクリックで拡大)

 既存システムと新しい業務システムを連携させるなシステム間接続という視点では、「uCosminexus Service Platform」によるサービスバス接続で、既存のメインフレームやトランザクション制御システムとの連携を強化した。特にSAP ERP6.0やSalesforceについては新たにアダプタを提供し、システム間接続工期を従来比で最大50%短縮するという。またこれらサービスバスやアダプタ群、BPELを利用することで、大量データを処理するバッチ業務の開発が効率化され、従来比最大60%まで工期を短縮できるという。

 価格および出荷時期は次の通り。

製品 概要 税込価格 出荷時期
uCosminexus Application Server 仮想環境の構築・運用を強化するAPサーバ 126万円 2月25日
uCosminexus Service Platform ビジネスプロセス管理とサービス連携機能を備えたSOA実行基盤 441万円 3月26日
uCosminexus Stream Data Platform 大量データをリアルタイムに集計・分析する基盤 210万円 2月26日
uCosminexus NGN Application Adapter NGNを利用したWeb/テレコム連携アダプタ 210万円 3月1日

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