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» 2010年01月29日 07時00分 UPDATE

世界で勝つ 強い日本企業のつくり方:競争力を高める打開策、テレワークの今 (1/3)

ICTを使って場所や時間に左右されない働き方の「テレワーク」が広がりを見せる。急速に少子高齢化が進む日本がグローバル市場で対抗するには、女性や高齢者を戦力にできる柔軟な働き方の導入にも目を向ける必要がありそうだ。テレワークの現状を追った。

[百瀬崇,ITmedia]

政府が後押しするテレワーク

 政府は2007年3月にITの利活用を推進する国家プロジェクト「e-Japan戦略II」を発表し、その中で少子高齢化対策や企業競争力の向上を目的にテレワークの推進を表明した。具体的には、テレワーク人口を2005年の674万人(就業者人口の6.1%)から、2010年には1300万人(就業者人口の20%)に増やそうというものだ(図1)。なお、ここでいうテレワークとは、週のうち8時間以上を本拠地以外のところでICTを使って業務することと定義している。

telework_zu1.gif 図1 日本のテレワーク人口(比率)の推移(男女別)[出所:日本テレワーク協会]

 政府がテレワーク人口を増やそうとする狙いには、世界でも類をみないスピードで進行する高齢化と人口の減少がある。現状のまま対策を打たなければ、生産年齢人口(15〜65歳)が急減して日本の労働力が著しく弱体化してしまうからだ。日本企業が厳しさを増すグローバル競争を勝ち抜いていくためにも、テレワークが注目されている。

今泉氏 日本テレワーク協会主任研究員 今泉千明氏

 日本テレワーク協会主任研究員の今泉千明氏は、「女性も参加するテレワーク人口の増加が労働力の向上につながる」と話す。

 現在、日本の女性の多くが30〜45歳の間に労働市場から退出している現状がある。結婚や出産、子育てなどを理由に、日本ではまだ欧米に比べて女性が育児をしながら働くのが難しい。働きたくても働けない女性が少なくないのだ。こうした女性が働きやすくするための方策の1つが、在宅でも仕事ができるテレワークである。

 また、女性に限らず65歳以上の定年退職者のなかにも働きたいという人は多い。彼らの多くは体力的に毎日の通勤が厳しいということもあり、この点でも自宅で働けるテレワークは有効な手段と言えよう。

 「最近では在宅勤務を導入したコールセンターが増え、そこに高齢者の経験や知識が生かされているケースもある。“対応が丁寧だ”と顧客の評判が良く、企業の評価も高まるので、高齢者にコールセンターで働いてもらいたいという企業側の要請は強い」(今泉氏)

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