コラム
» 2010年03月17日 11時40分 UPDATE

ドットコム25周年に栄枯盛衰をたどる (1/2)

Web上で最も古いドメイン名が登録されてから25年がたつ。消えてしまったDECや今も現役のIBMなど、「.com」企業の栄枯盛衰の歴史を振り返ってみよう。

[John Pallatto,eWEEK]
eWEEK

 「.com」が付いたドメイン名の25年にわたる歴史を振り返れば、多数の有名なWeb URLでは「後の者が先になり、先の者が後になる」(訳注:マタイによる福音書20章13-16節の言葉)場合が多いことが分かる。

 .comドメインが1985年初頭に登場した後、多数のいわゆるドットコム企業が斬新なアイデア、強烈なインパクトを持った製品、そしてベンチャーキャピタルから調達した巨額の資金を背景に一躍有名になった。だがその中にはわずか数年で失敗し、消えてしまった企業も少なくない。

 ドメイン名を最初に登録したのは主として、米軍と契約している防衛関連企業や、この新しい通信技術の可能性をいち早く追求しようとしたIT企業などだった。これは、当時はインターネットがまだ米国防総省の管理下にあったことが理由だ。国防総省ではSRI Internationalにドメイン名の管理を委託していた。

 このため、Wikipediaが公開している現存する最も古い登録ドメイン名のリストの上位20の中に、Intel、IBM、BBN Technologies、Hewlett-Packard(HP)、Sun Microsystems、XeroxといったIT企業が含まれているのも驚くに当たらない。大手防衛関連企業としては、Northrop、Lockheed、Boeingといった名前が上位100に入っている。

 しかし冷戦後の軍需予算の削減に伴い防衛関連企業の合併が進んだ結果、Northrop GrummanやLockheed Martinといった2つの名前が結合した社名を持った巨大防衛企業が出現した。現在、これらの企業の古いURL(1つの名前で構成される)を指定すると、合併後の企業のWebサイトに移動する。

 Wikipediaの上位100リストで興味深いのは、Appleのドメイン名が64位、Tandy(Radio Shackの元親会社)が49位にランクされているのに対し、Microsoftがリストに入っていないことだ。これは、デスクトップソフトウェア分野の巨人が、インターネットがもたらしたチャレンジとビジネスチャンスに反応するのが多くのIT企業よりも遅かったという従来の印象をあらためて裏付けるものだといえる。

 リストに含まれる由緒あるドメイン名を持つ企業の中には、他社に買収されたことで独立企業として存続しなくなったものも多い。元の企業の残像としてのみ存在しているドメインもある。リストの5番目に位置するDEC.comはもともと、Digital Equipment Corp.(DEC)のドメイン名だった。同社はかつてミニコンピュータのメーカーとして名を馳せたが、小型で安価なPCとの競争によって同社の市場はずたずたに切り裂かれてしまった。

 DECは1990年代に経営難に陥り、同社のハードウェアとソフトウェア事業の一部が、IntelやOracleを含む数社の企業の間で分割された。その後、Compaqが同社の名前と残された知的財産を買収したが、皮肉なことに今度はCompaqが、DECのライバルだったHPに買収されてしまった。現在、DEC.comというドメイン名を入力すると、HPのWebサイトにジャンプする。

 ドットコム時代初期の強豪の中には、つい最近、独立企業として存在しなくなったものもある。リストで11位のドメイン名を所有するのは、ワークステーションとサーバ分野のかつての支配的メーカーだったSun Microsystemsだ。2001年のドットコム・ITバブルの崩壊がきっかけで長期にわたる業績悪化に苦しんだSunは、2010年初めにOracleに買収された

 コンピュータネットワーキング分野のパイオニアである3Com(ドメイ名リストの順位は49位)は30年間にわたって独立企業として存続したが、2009年11月、HPからの27億ドルの買収提案に応じた。現在、HPと3Comの合併は規制当局による最終認可が下りるのを待っている段階だ。

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