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» 2011年01月05日 16時00分 UPDATE

2011年の展望と目標:成長のカギは「本当のグローバル化」――主要ITトップのメッセージ (1/2)

日本経済の低迷から2010年の国内IT市場は厳しい状況が続いた。2011年にIT各社が注目するのが、顧客企業における“真のグローバル化”への取り組みだ。各社トップが表明した年頭のメッセージを紹介しよう。

[國谷武史,ITmedia]

日本アイ・ビー・エム 橋本孝之 代表取締役社長

 業種を問わず多くの日本企業が、新興市場でのビジネス拡大をはじめ、さらなるグローバル化を成長戦略の中心に据えようとしている。また、国境を超えた企業買収や国際会計基準の適用など、日本独自仕様の経営は変革を迫られている。

 IBMでは、1990年代初めから、世界170カ国以上に展開する経営資源を「標準化」して「統合」し、グローバルに最適化された経営基盤を構築してきた。この経験と実績をもとに、当社では本年、コンサルティングからアウトソーシングまであらゆるソリューションを提供し、顧客の新たなグローバリゼーションの支援を加速していく。

 2011年、IBMは創立100周年を迎える。創立当初、はかりやタイムレコーダーを販売していたIBMは、汎用コンピュータ、そしてサービスへと、常に中核となるビジネスモデルを変革し続けてきた。自らの変革経験を顧客の価値に転換し、「Smarter Planet」の実現に向けて、顧客や社会とのパートナーシップをさらに進化、深化させていく。

日本オラクル 遠藤隆雄 代表執行役社長CEO

 創業25周年を迎えた2010年を節目に、新たな四半世紀を築き始めた。2011年は、新たな総合力と技術革新を日本市場で積極的に展開していきたい。Oracleの製品や技術、それらについて高い知識とスキルをもったオラクル・コミュニティの仲間とともに、お客様やパートナー様のビジネス変革の一翼を担い、貢献する体制が整いました。総合力を発揮して期待以上の成果を出すことで、日本市場においてさらに厚い信頼を獲得できると確信している。

 本年のキーワードは「信頼」である。日本オラクルは今後も日本企業とともにお互いの成功を信じる気持ちを1つにし、お客様の継続的な成功の一助となることで深い信頼関係を築き上げていきたい。

マイクロソフト 樋口泰行 代表執行役社長

 企業では、内需が伸びない中で、海外市場へ活路を見いだす動きが増えている。各国市場にまたがるグローバル経営を実現するには、ビジネスプロトコルの共通化や、異なる文化を超えたコラボレーションが不可欠だが、当社は幅広いIT製品群により、引き続き共通の情報共有基盤の整備を支援していきたいと考えている。

 クラウドコンピューティングは、柔軟な事業運営が求められる現在の経済環境における実効的なソリューションとして引き続き注目を集めるだろう。2010年はクラウドOSである「Windows Azure」の提供を開始したほか、計650社がクラウドパートナーとなった。まさに「クラウド元年」になったと手応えを感じている。

 設立25周年を迎える2月1日に、都内オフィスを品川へ統合移転するとともに「日本マイクロソフト株式会社」として新たなスタートを切る。日本に根付き、社会に貢献できる企業を目指し、社員一同なお一層努力していく所存だ。

デル ジム・メリット 代表取締役社長

 緩やかであるものの景気の回復を追い風に、デルにとって2010年は、進化し続けるための足場を固め、ビジネスの根幹とも言うべき3つの戦略「ソリューション」「バリューチェーン」「イ―・デル(eDell)」を軸に、新たな取り組みを始動する年となった。

 2011年、企業および公共機関向けビジネスの領域においては、変化の激しいビジネス環境への迅速な対応が求められる日本企業に向けて、標準技術をベースとした効率的で管理の容易なITインフラの構築を加速していく。個人消費者向けビジネスの領域においては、2010年末に日本市場に導入を果たした「Streak」などモバイル分野のポートフォリオの拡充を図り、顧客のライフスタイルに最適な製品を提供していく所存である。

日本ヒューレット・パッカード 小出伸一 代表取締役社長執行役員

 2010年は、アジアや中南米の新興国が高成長を続ける中で、日本の競争力をどう高めるかという議論が従来にも増して高まった1年だった。日本の持つ個々に優れた要素技術だけでなくソリューションとしてのグローバルな競争力の強化、企業立地としての日本市場の魅力を高めるためのアクションも起きた。

 迎えた2011年、日本HPは世界170カ国で事業を展開し、企業向けから個人向けまで幅広いポートフォリオを持つHPの総合力を生かし、顧客の期待に応えるとともに、日本の存在感を高められるよう支援していく所存だ。昨年秋には、企業向け事業のビジョンとして「Instant-on Enterprise」を掲げた。これはビジネスモデル、技術、働き方が大きく変化し続ける中にあって瞬時に顧客、パートナーのニーズに的確に対応できる企業を指す。膨大な情報から必要な情報を解析し、瞬時に経営判断に活かせる、真に経営に貢献するITを顧客とともに設計、構築してきたい。5月には東京都江東区に新本社が完成し、これまで都内に分散していたオフィスを統合する。

EMCジャパン 山野修 代表取締役社長

 クラウドコンピューティングが世の中を席巻し、これまで以上に経営とITの連携が必要とされる時代に入ったと言える。今後IT部門の役割がますます変わっていく中、当社は「The Journey to the Private Cloud」を自らの実践のもとに、顧客のビジネスが飛躍できるよう、顧客のITの最適なクラウド化への移行を総合的なコンサルティングサービスと製品技術で支援していく。

 さらに、仮想化をベースとしたクラウド環境の構築には、セキュリティ対策もますます重要となる。1月より会社統合したRSA事業もより一層強化し、安全で信頼性のあるITインフラを提供したい。

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