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» 2011年10月04日 08時00分 UPDATE

ソーシャルマーケティング新時代:ソーシャルメディア活用の未来とその可能性 (1/4)

アジア新興国という市場に対するソーシャルメディアの活用を、事例や特性などを踏まえて検討してきた。果して今後のソーシャルメディアやソーシャルマーケティングはどのように変化していくのだろうか。

[岩渕匡敦, 辻佳子,デロイト トーマツ コンサルティング]

 これまで3回に渡り、アジア新興国という市場に対するソーシャルメディアの活用を、事例や特性などを踏まえて検討してきた。先進国市場もアジア新興国市場も、時期やアプローチは違えども、「マスメディアとソーシャルメディアの融合化・一体化」が重要であることを前回述べたが、果して今後のソーシャルメディアやソーシャルマーケティングはどのように変化していくのだろうか。本稿では、これまでの議論の総括として、来るソーシャルマーケティング新時代について考察する。


 Facebook、Twitterといったソーシャルメディアは、もはや一部の人々が楽しむものではなく、PCや携帯電話などの情報端末を持つ人々の多くにとって、当たり前になりつつある。今なお、その数は増え続けており、今後ますますその重要性を増していくことになるだろう。この現象は、欧米や日本といった先進国市場だけのことではなく、アジア新興国市場においても加速化されている。これは、アジア新興国市場を狙う世界中の多くの企業にとって、ソーシャルメディアをいかに活用するかが「鍵」となってくることを意味している。

 われわれは、こうした状況を踏まえ、企業のソーシャルメディアへの対応状況を把握・認識するための成熟度モデル「ソーシャルメディア/ソーシャルマーケティング活用成熟度モデル」を考案した。この成熟度モデルを利用することで、各企業の取り組みレベルをすぐに診断・評価できるとともに、各企業のターゲットエリアにおける目指すべきレベルの目安を把握・認識できると想定している。

 この成熟度モデルは、いまだ変化と発展を続けるソーシャルメディアを対象としているため、最新の状況を考慮し、適宜、改訂しているものではあるが、基本的な考え方は各社の参考になるところだろう。以下、この成熟度モデルに沿いつつ、今後のソーシャルメディアやソーシャルマーケティングについて議論を進めたい。

対象となる地域や社会の把握

 企業としてソーシャルメディア戦略を考える際には、どの地域やどの社会を対象にするかによって異なる。ソーシャルメディアという世界において、特定の地域や社会を念頭に置くことに違和感を覚えるかもしれないが、企業がソーシャルメディアをマスメディアと融合化・一体化を図って効果を上げていくためには、やはり対象となる地域や社会に合せる必要がある。

 例えば、同じアジア新興国でも、ソーシャルメディアの普及が広く進んでいるフィリピンやインドネシアと、急激に普及しているもののまだ一般的とまでは言えないベトナムなどでは、自ずと目指すべき活用レベルは異なるだろう。特に市場環境が著しく変化しているアジア新興国においては、それに伴い、ターゲットとなる地域や社会、国民の意識も変化し続けているため、それらを把握することは重要な要素となるであろう。

 したがって、まず、対象となる地域や社会がどのような状況にあるかを自社の対象産業ごとに把握することが重要となる。この地域や社会を簡易的に状況把握するために、1.政治的側面(Politics)、2.経済的側面(Economics)、3.社会的側面(Society)、4.技術的側面(Technology)――の4つの側面から分析する。これは、外部環境の分析で用いられる「PEST分析」と同様の軸を用いて、対象となる地域や社会の概況を理解するものである。

 成熟度モデルの適用では、このような4つの側面からの地域や社会における分析確認結果をもとに、当該地域・社会で目指すべき成熟度レベルを判別する仕組みとなっている。そこで、この成熟度モデルの考え方や内容について、紹介しよう。

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