「Androidはもうからない」――人気ゲームメーカーが開発終了を発表

iOSとAndroidで人気の有料RPGゲーム「Battleheart」のメーカーMika Mobileが、Android版アプリの開発はOSや端末の“断片化”でコストが掛かり過ぎ、採算が合わないとして、開発終了を宣言した。

» 2012年03月12日 07時58分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米AppleのiOSと米GoogleのAndroidで人気のRPGゲーム「Battleheart」のメーカー、米Mika Mobileは3月9日(現地時間)、Android版ゲームの開発を終了すると発表した。Android版の開発・販売は採算が合わないという。

 同社は、iOS版モバイルゲーム「Zombieville USA」とBattleheartでその名を知られるゲームメーカー。昨年5月にAndroid版もリリースした。いずれも有料(BattleheartのAndroid版は日本では242円)で、Battleheartは少なくとも5万本以上ダウンロードされている。

 mika 「Battleheart」

 Mika Mobileによると、Android版ゲームのために同社は昨年、総人的時間の20%を費やしたが、Android版の売上高は総売上高の5%だったという。OSの断片化や異なるGPUを搭載した多数の端末への対応に多大な手間が掛かるとしている。

 また、Googleが5日に発表したAndroidアプリのファイルサイズ制限緩和に対応するためには、さらに膨大な時間を必要とするという。

 Androidアプリにはこれまで、ファイルサイズは50Mバイトまでという上限があったが、アプリ本体(APKファイル)に拡張ファイルを追加するという形で、最高4Gバイトのファイルサイズのアプリを提供できるようになった。これにより、高度な3Dゲームなども提供できるようになった。

 Mika Mobileは、こうした改善は歓迎すべきものではあるが、Battleheartの構造上、対応は採算が合わないため、サポート継続を断念したとしている。

 同社のゲームは現在もGoogle Play(旧Android Market)で購入できるが、同社サイトのQ&Aには「今後コンテンツを拡張する予定はない」とある。

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