エンドポイントセキュリティ市場、2016年まで堅調な成長に期待――IDC

IDC Japanは国内セキュアコンテンツ/脅威管理市場の調査結果を発表した。

» 2012年10月04日 16時33分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは10月4日、国内セキュアコンテンツ/脅威管理市場に関する最新の調査結果を発表した。2011年の同市場は前年比2.4%増の1343億円で、2016年までに年率3.8%で成長し、2016年に1622億に達すると予想している。

 同市場ではコンシューマー向けのエンドポイントセキュリティ市場が前年比8.2%増の446億円と最も成長した。スマートフォンやタブレット端末向けのアンチウイルス製品が本格的に投入され、市場の成長をけん引した。今後も年率4.8%で拡大を続け、2016年に562億円になるとみている。

 一方、企業向けでもエンドポイントセキュリティ市場が5.3%増の316億円だった。同市場では標的型攻撃の増加などが背景にあり、ホワイトリストに基づいた安全性の高いファイルやアプリケーション、Webサイトのみを利用するホワイトリスト型のマルウェア対策製品などの非シグネチャ型のマルウェア対策製品への需要が高まるとみられる。サーバでは仮想化環境に対応した製品や暗号化などの情報漏えい対策製品の需要が高まっており、2016年までに年率4.2%で成長し、2016年に388億円になると予測する。

 ソフトウェア&セキュリティ リサーチマネージャーの登坂恒夫氏は、「セキュリティベンダーはレポーティング機能の強化や、セキュリティ管理製品との連携など、潜在するセキュリティ脅威の可視化を進めるべき。ユーザー企業で導入効果の可視化が行え、経営層への導入の必要性を提示することができる」とコメントしている。

国内セキュアコンテンツ/脅威管理製品市場 機能別売上予測:2011年〜2016年(出典:IDC Japan)

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