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» 2012年10月05日 08時00分 UPDATE

“迷探偵”ハギーのテクノロジー裏話:「ネチケット」を賢く学べ! PCやスマホの初心者に告げたいこと (1/2)

情報端末を使って気軽に誰とでもやり取りができる現代だが、その便利さの裏側にはさまざまな危険が潜んでいる。今回はメールの落とし穴をご紹介しよう。

[萩原栄幸,ITmedia]

 10月はミニシリーズとして、PCやスマートフォンの初心者が陥りやすいネットワーク上の落とし穴「ネチケット(インターネットのエチケット)」を解説したい。ただし、ここに記載したもの全てがネチケットではない。ネチケットは、ある意味バズワードに近いものなので、「これがネチケットです」という決まったものではないのだ。国や企業、業種、対象にしているもの(メールとか掲示板とか……)、年齢、思想、背景などによって変化する。

 これから挙げるものの中で、「これは自分にとっては重要だ」と思うのが一つでもあれば、それを守ることが自分の身を守ることにもつながるだろう。一応、網羅性を考慮し、筆者が重要と考えた範囲のものを取り上げてみた。中には「当たり前」過ぎるものもあるかもしれないが、復習という意味でも前向きに読んでいただければ幸いだ。

チェーンメールは「注意!」

 筆者もついついしてしまいがちなものに「チェーンメール」がある。日ごろから注意していても、筆者のような「不注意人間」はどうしても陥ってしまいがちだ。実際の出来事を多少アレンジするがご紹介したい。

 2005年頃のことだ。職場の先輩が青ざめながら課の全員を集めてこう切り出した。

「娘が小児急性白血病になった。大量の輸血が必要らしいが、RHマイナスという極めて少ないタイプで、親族全員で探したが1人しか見つからない。数日以内にもっと多くの輸血が必要なので協力してほしい」

 筆者は少し考え、メールアドレスを知っている企業や友人にその協力を仰げばいいのではないかと思いついた。「早く探さないと先輩の娘さんの命が危ない」ということしか頭になかったのである。そして、「Bcc」に大量のメールアドレスを入れて送付をしようとした時に、ふと「これはチェーンメールじゃないか?」と思い返した。

 過去の出来事を検索したところ、2003年ごろに輸血のウソを書いたメールがチェーン化し、赤十字の方で「デマです」と説明する事件が起きていた。上記のような文言のままメールを送信すると、恐らくそれを信じた人は次々とメールを送信し、ねずみ算式であっという間に数億通の規模に膨らみかねない。

 こういうことからも、「チェーンメールは止めましょう」という注意は、PCなどの初心者向けの本に書いている。だがその当時の筆者は、本当に心配し、どうすれば世間に迷惑がかからない形で協力を呼び掛けられるのかを考えた。結果的にあて先をBccにして200通のメールを送った。

 以上は大よその事実だが、送付する際に次の注意点をきちんと列挙したのでチェーン化しなかった。こうした場合の「ネチケット」のポイントを紹介しよう。ご参考になれば幸いである。

  1. このメールは実際に親交のある「萩原」が出したものでチェーンメールではありません。ご心配なら萩原のメール(皆さまが登録されているアドレスや携帯電話のメール)を確認してください
  2. 本当に困っています。期限は2日後なので、それ以上経過していれば何もしないでください(期限20xx年xx月xx日18時など必ず期限を明記する)
  3. メールを読んで、さらに「不特定多数の人」へ協力を呼び掛けられるのは構いませんが、必ず「これ以上のチェーンメールは絶対にしないでください」と記載してください。社会的に許されるのは、せいぜい「知人の知人」ぐらいまでだと言われています
  4. 個別かつ具体的な質問は極力メールでお願いします。一斉に電話でご連絡されるとパニックになります。メールであれば、当事者の方は対応しやすくなりますので、ご配慮をお願いします

 送信後に分かっただけでも12人、1人あたりでは80人への呼び掛けが行われたようだ。そのおかげもあって4人の適合者が見つかった。

 ここで初心者に理解してほしいのは、善意の心をそのまま届けることの難しさである。全てを人が仲介していた時代とは違い、現代はこうした伝達が便利、簡単にはなったが、それ以上に「きちんとした制御」が求められる。そうしなければ、善意が悪意への変化してしまう恐れがあるのだ。

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