ドライブバイダウンロード攻撃が横行、標的型攻撃の手口もより多様に

マカフィーが観測した7月の脅威状況ではドライブバイダウンロード攻撃に関連した脅威が多数検知されている。

» 2013年08月06日 14時35分 公開
[ITmedia]

 マカフィーは8月6日、7月度のサイバー脅威の状況について発表した。6月に引き続いてドライブバイダウンロード攻撃に関連する脅威の検知が目立つほか、標的型攻撃の手口の多様化についても指摘している。

 脅威の検知会社数ランキングではサイバー攻撃ツール「Blackhole」に関連した「JS/Exploit-Blacole」「JS/Blacole-Redirect」などがランクインしたほか、「RedKit」のスクリプトも多数検知された。また、国内ではランクインしていないものの、Java Runtime Environment(JRE)の脆弱性を突く攻撃も活発に展開されていたという。

 またランキングの圏外だが、最近の標的型攻撃ではスクリプトが埋め込まれた不正なリンクファイルも多く見つかっている。不正なリンクは、ほかのマルウェアを遠隔からコンピュータにインストールさせるダウンローダとして機能するもので、同社では「Downloader-FJP」として検知できるようにした。

 標的型攻撃で頻繁に使われるバックドア型のトロイの木馬「PoisonIvy」には、最近になってWordやExcel、PDFのアイコンとドキュメントファイルのように偽装された実行形式タイプのものが出回るようになったという。同社 主任研究員の本城信輔氏は、「偽装工作によって、ユーザーにファイルを実行させるように仕組まれているので警戒が必要。いったん感染してしまうと、機密情報の漏えいなど深刻な被害に遭う可能性がある」と解説している。

7月の検知状況

順位 検知会社数 件数 検知データ数 件数 検知マシン数 件数
1 JS/Blacole-Redirect.ae 781 W32/Conficker.worm!job 9363 Generic!atr 1304
2 Generic!atr 685 X97M/Laroux.a.gen 6411 JS/Blacole-Redirect.ae 981
3 JS/Exploit-Blacole.ht 631 W32/Autorun.worm.s 6218 W32/Conficker.worm!inf 901
4 W32/Conficker.worm!inf 436 JS/Exploit-Blacole.ht 6116 JS/Exploit-Blacole.ht 830
5 JS/Exploit!JNLP 308 W32/Conficker.worm 4738 W32/Conficker.worm!job 477
6 JS/Exploit-Blacole!heur 265 Generic!atr 4327 JS/Exploit!JNLP 446
7 Exploit-Rekit.gen 181 W32/Conficker.worm.gen.a 3223 JS/Exploit-Blacole!heur 321
8 JS/Blacole-Redirect.ag 167 W32/Conficker.worm!inf 2787 W32/Conficker.worm 300
9 JS/Exploit-Blacole.eu 144 JS/Blacole-Redirect.ae 2295 Exploit-Rekit.gen 247
10 Generic Autorun!inf.g 124 X97M/Laroux.e.gen 2142 W32/Conficker.worm.gen.a 213

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