Facebook、ユーザーデータ利用に関する規約改変を発表

Facebookアプリをインストールするとその端末の電話番号がFacebookに渡ることなどが、これまでより明確に説明される。

» 2013年08月30日 10時24分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Facebookは8月29日(現地時間)、「データの使用に関するポリシー」および「利用規約」を改定すると発表した。改定草案に対するフィードバック期間を1週間設けた後、9月中に正式に改定する。データの使用に関するポリシーの改訂案と利用規約の改訂案が公開されている(リンク先は日本語版)。

 この改定は、スポンサー広告をめぐる集団訴訟の和解が8月26日に承認されたことを受けたもので、ユーザーの名前やプロフィール写真、コンテンツが、広告や商用コンテンツとどのように関連して使用されるのかを説明した文章の改定が中心になっている。

 例えば、利用規約の「10.Facebookが掲載または増進する広告およびその他の商用コンテンツについて」の「1.」は以下のように変更される。

─ ─

改定前:ユーザーは、プライバシー設定を使用して、自分の名前およびプロフィール写真と弊社が掲載または増進する商用またはスポンサー付きもしくは関係するコンテンツ(好きなブランドなど)との関連付けを制限することができます。ユーザーは、自分が設定した制限にもとづき、自分の名前およびプロフィール写真をかかるコンテンツに関連して弊社が使用することを許可するものとします。

改定案:利用者は弊社に対して、弊社が配信または促進する商用コンテンツ、スポンサー記事、関連コンテンツに関して、ユーザーネーム、プロフィール写真、コンテンツ、情報(「いいね!」しているブランドなど)を使用する許可を与えます。つまり利用者は、たとえば、企業やその他の組織が利用者に対価を支払うことなく利用者のコンテンツや情報と共に利用者の名前やプロフィール写真を表示するために、弊社に対して料金を支払うことを許可します。利用者がコンテンツや情報について共有範囲を指定した場合、弊社はその設定を尊重します。

利用者が18歳、またはその他適用される成人年齢に満たない場合、利用者は、利用者の少なくとも1人の親または法的保護者も利用者に代わって本セクションの条件(および利用者の名前、プロフィール写真、コンテンツ、情報の使用)に同意していることを表明します。

─ ─

 また、データの使用に関するポリシーの「Facebookが受け取るその他の情報」として、これまで明示されていなかった「携帯電話番号」が追加される(改定案の文言:弊社は利用者がFacebookアプリをインストールしたり、Facebookへのアクセスに使用したりしたコンピュータや携帯電話などの機器からデータを受け取ります。これには同じ機器から複数のユーザーがログインした場合も含まれます。また、IPアドレスや携帯電話番号などのネットワークおよび通信情報、およびインターネットサービス、オペレーティングシステム、場所、使用するデバイスまたはブラウザのタイプ(IDを含む)、アクセスしたページなどについてのその他の情報も対象となります)。Facebookアプリをモバイル端末にインストールした時点で、例えその端末からFacebookに投稿したりしなくても、その端末の電話番号をFacebookに与えたことになることが明確になる。

 この他、写真のタグ付けについての「友達の写真をスキャンして、ユーザーがタグ付けされている別の写真から収集した情報と比較することにより、友達に写真のタグ付けを提案することができます」という文に「プロフィール写真などの」という説明が追加される。

 これらの改定についてのフィードバックは「Facebook規約文書の改定案」で向こう7日間受け付ける。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ