住友精密工業、ビッグデータ活用のビニールハウス管理システムを構築

住友精密工業は、ビッグデータのリアルタイム分析基盤「Jubatus」を活用したセンサーデータ機械学習検証システムを構築し、ビニールハウス温度管理サービスで検証を行った。

» 2014年02月12日 18時07分 公開
[ITmedia]

 住友精密工業は、ビッグデータのリアルタイム分析基盤「Jubatus」を活用したセンサーデータ機械学習検証システムを構築し、同社のビニールハウス温度管理サービスで検証を行った。住友精密工業とシステム開発を担当したブリスコラ、Jubatusの開発元であるPreferred Infrastructure(東京都文京区)が2月12日に発表した。

 ビニールハウス温度管理サービスは、実際の観測温度と事前に設定した「しきい値」に基づきハウス内の異常を自動検知し、警告メールを生産者や管理者に送信する仕組み。従来は、異常を検知するためのしきい値が年間を通じて同じ条件だったため、季節ごとに最適なサービスを提供できないほか、ハウスごとの環境差に応じた異常検知が難しいといった課題があった。

 検証システムでは、異常値とみられるデータをJubatusが自動的に検知し、そのデータを学習することで、新たな観測データから異常を検知することに成功した。さらに、月ごとに異なる異常値の検知にも成功したという。こうした異常値検知の仕組みにより、個々のハウス内の作物の適正な生育や省エネルギー化に貢献できるとしている。

photo 新システムの仕組み

 住友精密工業を含む3社は今回の検証結果を踏まえ、異常検知の精度向上を目指す。また、将来的には異常値の予測も行えるようにしたいとしている。

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