富士通研、クラウド運用を自動化するための新技術を開発

富士通研究所は、クラウドシステムの運用データを分析・活用する新技術を開発。社内実験では運用作業の約30%を自動化できたという。

» 2014年03月12日 15時55分 公開
[ITmedia]

 富士通研究所は3月12日、クラウドシステムの運用管理に必要なフローを自動生成して運用を支援する新技術を開発したと発表した。同社の社内実験によれば、クラウドシステム運用に関する作業の約30%を自動化できたという。

 近年、企業システムのクラウド化が進んでいるが、構築後の運用については、運用管理者がマニュアルや過去ドキュメントを参照しながら、自身の経験やノウハウに基づいて運用手順を具体化するというケースが多い。またこの手順については自動化されていないことも多く、ファイルのバックアップやサービスの起動、停止などの運用手順を複数のシステムで実施、管理しようとしてトラブルが発生しやすい状況にあるという。

 新技術は、従来なら人手で1カ月以上を要していた運用管理者向け運用手順書の分析作業を数時間に短縮し、自動化の優先度順を算出、自動運用フローを自動生成するというもの。これにより運用管理の効率化が見込めるほか、クラウドシステムの利用で発生するさまざまな運用データを再利用し、システム全体の高信頼化も期待できるという。

photo 運用手順書分析・自動化支援技術
photo 自動運用フローの自動生成

 同社は運用データの分析技術に関する研究開発を進め、2014年度中の実用化を目指す。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ