Amazon.com、“Hachette八分”は「電子書籍を安く販売したいがため」と説明

Amazon.comが、米出版大手Hachetteの書籍を購入しにくくしているのは、契約更新で電子書籍の販売価格を下げるという、結果的にHachetteにとってもメリットになるAmazonの要望を通したいからだと説明した。

» 2014年07月30日 12時37分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Amazon.comは7月29日(現地時間)、米出版大手Hachetteの書籍を購入しにくくしている主な理由は、Hachetteとの契約更新でほとんどの電子書籍の販売価格を9.99ドル以下にしたいというAmazonの申し出をHachetteが拒否しているからだと説明した。

 Amazonは、現在多くの電子書籍の販売価格が14.99ドルで中には19.99ドルというものもあるが、紙代や在庫などのコストが掛からない電子書籍はもっと安くあるべきだと主張。今や電子書籍の競合は電子書籍以外のゲームや映画などのコンテンツであり、これらに対抗するためにも販売価格を安くすべきだと説明する。

 amazon 1 新刊書籍の多くは10ドル以上だ

 Amazonは契約更新で自社の取り分を増やしたいわけではなく、長い目でみて出版社にも著者にも読者にもメリットになる値下げを求めているだけだという。現在のAmazonの取り分である30%は、「HachetteがAmazonの競合(米Appleのこと)との違法な談合の結果、2010年にAmazonに強要したもの」ではあるが、妥当なものだとしている。

 amazon 2

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