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» 2015年01月19日 17時00分 UPDATE

Weekly Memo:相次ぐ「クラウドERP日本上陸」の意味 (1/2)

基幹業務アプリケーションを手掛ける米国の有力ソフトウェアベンダー2社が先週(2015年1月第3週)、相次いでクラウドERPを「日本市場で本格展開」すると発表した。この動きは何を意味するのか。

[松岡功,ITmedia]

 米Inforの日本法人インフォアジャパンと米Workdayの日本法人ワークデイが先週(2015年1月第3週)、ERP(統合基幹業務システム)のクラウドサービスを日本市場で本格展開すると発表した。

 グローバルなERP市場では独SAPと米Oracleが2大勢力を占めているが、InforとWorkdayはそれに続く有力ソフトベンダーとして注目されている。

業種に特化したクラウドERPを展開するInfor

photo インフォアジャパンの尾羽沢功社長

 インフォアジャパンが1月13日に発表したのは、組立製造業向けクラウドERPの「Infor CloudSuite Industrial」。Amazon Web Services(AWS)のクラウド基盤を利用したSaaSで、部品サプライヤーや生産機械メーカーなどの組立製造業向けの計画・製造・物流・会計関連機能を統合している。

 同サービスを利用すれば、サプライヤーから顧客に至るすべての関係者における透明性の高いシステムを実現でき、サプライチェーンのグローバルレベルでの可視化、売上管理・スケジューリング・顧客情報などのリアルタイム共有や関係者間の連携強化などによって、作業をより効率的に行えるとしている。

 Inforは昨年(2014年)10月、各業種に特化した既存のオンプレミス型ERPをベースとしたSaaS群を「Infor CloudSuite」のブランド名称で展開し始めた。日本市場では2014年12月に自動車業界向けサービスを提供開始しており、今回の組立製造業向けが第2弾となる。今後、中小企業・非製造業、ファッション業界、飲食業界向けのサービスも順次提供していく計画だ。

 発表会見で説明に立ったインフォアジャパンの尾羽沢功社長はInfor CloudSuiteについて、「各業種に特化したきめ細かい機能を備えているのが特長。しかもAWSを基盤としたSaaSなので、お客様はIT初期投資を大幅に抑えることができる」と強調した。

クラウドERPとして設計したサービスを提供するWorkday

 一方、ワークデイは1月14日、グローバルで提供している財務・人事管理のクラウドサービス「Workday」を日本市場で本格展開すると発表した。同サービスは世界最大規模の組織にも対応可能なヒューマンキャピタルマネジメント(HCM)、財務管理、ビッグデータ分析機能などを備えつつ、導入期間の短さや操作性、レポートやインターフェースのデザイン性が評価され、すでに多くのグローバル企業が顧客として名を連ねている。

photo 左から、米Workdayの宇田川博文HCMプロダクトマネジメントディレクター、同マイク・スタンキー プレジデント兼COO、ワークデイの金翰新社長(右)

 WorkdayはOracleが買収した米PeopleSoftの創業者であるデイブ・ダフィード氏らが“ERP市場の再参入”のために2005年に設立。当初からクラウドERPとして設計したサービスの提供を目指してきた。現在の顧客数はグローバルで700社を超えており、日本でも外資系企業の日本法人を中心に、すでに150社が同社のサービスを利用しているという。

 発表会見で説明に立ったWorkdayのマイク・スタンキー プレジデント兼COO(最高執行責任者)は同社のサービスについて、「企業の基幹業務システムは自社開発からパッケージ利用を経て、いよいよクラウドを活用する時代に入った。当社のサービスはクラウドのメリットを最大限生かしたERPだ。これによってグローバル企業はERPの一元管理が容易にできるようになる」と強調した。

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