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» 2015年06月23日 15時00分 UPDATE

特集 情シスが率先して実施する「企業のマイナンバー対応」:「マイナンバー対応、大丈夫?」関係者に聞く、企業のいま (1/3)

マイナンバー制度への対応は、マイナンバーを扱う業務やシステムの見直しとともに、“管理”の徹底に向けた情報セキュリティの強化が不可欠となる。今、企業の現状はどうか。実務関係者の話をまとめた。

[岡崎勝己,ITmedia]

「予算と人材」の余裕度で、対応度に差

 マイナンバー制度への対応には、マイナンバーを扱う業務/システムの見直しとともに、マイナンバー管理の徹底に向けた情報セキュリティの強化が不可欠となる。

 約10年前の個人情報保護法など、企業ではこれまで省令の改定などに都度対応を図ってきたと思う。ただ、マイナンバー制度による影響範囲は会社規模の大小を問わず“全ての企業や団体”が対象。これまでになく広範囲で、しかも制度開始までもう半年(2015年6月現在)しかない。準備不足と知識不足の両面で開始後の混乱が危惧されている。果たして、マイナンバー制度の開始までに作業を完了できるのか。

 関係者に話を聞くと、マイナンバー対応の進ちょく度はやはり企業規模により明らかな違いがある。日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)と日本商工会議所が2015年3月16日〜5月20日の期間に集計した結果からも、企業規模と地域別で進ちょく度に差が表れている。

photo NTTデータ 企画調査室 IT政策推進グループの山田英二課長

 対応が進んでいるのは、予算と人材の両面で余裕のある大企業、とりわけ一般企業よりも提出する法定調書が多い金融業界という。同業界では、法定調書へのマイナンバー記載義務化が話に上り始めた一昨年(2013年)から多くの企業が対応に着手していた。マイナンバー制度と企業側の対応策に精通するNTTデータ IT政策推進グループの山田英二課長は「このような企業は、2015年5月時点で対策をほぼ終えており、あとは実施を待つ段階にある。また従業員数が多いそれ以外の企業もマイナンバー関連の情報が増え始めた昨夏(2014年夏)から多くはすでに対策に着手している。金融業界とは差があるものの、2015年末までの対応完了はほぼ確実な状況」と大企業の現状を解説する。

 対応が早い業界には、それ以外にマイナンバー業務のコンサルティングやアウトソーシングを請け負う企業が挙げられる。その業務内容から、対応の進ちょく度が自社の利益を大きく左右するだけに、これは必然と言える。


問題は、全国385万社におよぶ中小企業

photo デジタルアーツ FinalCodeビジネス部の松森健一担当部長

 問題は、全国385万社におよぶ中小企業だ。予算に乏しく、IT担当人材も豊富ではないことがあるからだ。制度の開始まで約半年を切ったにも関わらず、情報収集の段階にとどまっている企業は多い。制度さえ知らない企業、「うちは小さいので関係ない」などと思っている企業も多いはずだ。

 マイナンバーの管理において、特に重要な安全管理処置のための情報セキュリティツールの提供を通じ、中堅中小企業に向けたマイナンバー対応を支援するデジタルアーツは、マイナンバー対応ソリューションとともに、その一環として関連セミナーを積極的に開催している。同社FinalCodeビジネス部の松森健一担当部長は「中堅中小企業の状況は予想以上に遅い。マイナンバー制度の概要をいまだ把握できていない企業も少なくない」と打ち明ける。

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