AndroidからiPhoneに戻った理由、セキュリティとコレ半径300メートルのIT(1/2 ページ)

iPhone発売からからずっと使い続け、この1年ほどAndroidも使ってみると、良いところも悪いところにも気が付きます。結局iPhoneに戻ったその気付きをご紹介します。

» 2015年09月01日 07時30分 公開
[宮田健ITmedia]

 ちょうど1年近く前、私はiPhoneからAndroid端末に機種変更しました。日本でiPhoneが発売されてからずっと使い続けてきて「そろそろAndroidもアリかな?」となんとなく思ったことがきっかけでしたが、双方いいところ、悪いところがあることに気付くようになりました。実は結局またiPhoneに戻っています。その理由は、簡単にTouch IDで「ロック解除」ができるからです。

端末ロック、してますか?

 Android、iPhoneともに、スマートフォンを使っていないときに他人に使えないようにする「端末のロック」「画面のロック」という機能があります。スマートフォンは個人情報が詰まった、秘密のかたまりのようなもの。写真やアドレス帳だけでなく、人によっては「2chビューワーアプリの書き込み履歴」や「Twitterの鍵付きのアカウントリスト」などを他人に見られたら社会的な立場が危うくなる人がいるかもしれません。そんな情報を自分以外の誰にも見せないためには、端末をロックする癖をつけておかなければなりません。

 ところが……。端末のロックは解除するために何らかの「パスワードの入力」が必要で、スマホを出したりしまったりというスマホ依存の人には、とてもストレスの溜まる作業です。

 このロック解除を簡単にするために、スマートフォンはさまざまな工夫をしてきました。Androidではずいぶん前から九つの点をどのように線で結ぶかという「パターン」でロック解除ができ、なかなか便利だと思っていました。

300m パターンロック

 ですが、このパターンもある一定のものになりがちであることをノルウェーのセキュリティ企業Iteraに勤めるマルテ・ルジェ氏が発表し、話題になっていました(関連記事)。それに画面をよーくみると、そのパターンにそって皮脂がテカっていたりしますので、万が一あなたを標的にした悪意ある人がスマホを手にしてしまうとなすすべがないでしょう。

端末ロックは必要だけどメンドくさい?

 パターン認証の他にも、最近はフロントカメラを使った「顔認証」、さらにはそこから一歩進んだ「虹彩認証」の機能を搭載したスマートフォンが登場しています。その中でもやはりいま、現実的に使えて効果が高いのは指紋認証でしょう。特にiPhoneの「Touch ID」は、ボタンを押したまま、しばらく指を押さえるだけで認証を行い、ロックを解除してくれます。この一連の操作がとても自然に行えるので、見た目には何もロックしていないかのように見えるほどです。

 というのも、通勤電車の中で皆さんのスマホの使用状況を見ていると、想像以上に「端末ロック」をしていないように見えるのです。指紋認証デバイスが内蔵されてないスマホで、ボタンを押しただけでホーム画面が見えることが多く、他人事ながら「本当に大丈夫かな……」と心配になります。

 実は私の家族も、スマホにロックをしていない側の1人でした。Touch IDが搭載されているiPhoneを渡しているにもかかわらず、端末ロックを「面倒くさいから」と設定していませんでした。どれだけ簡単かを説明してもダメだったので、「10分もかからない」と説得し、目の前で設定させたところやっと簡単さが認識できたようで、今ではTouch IDによるロック解除方法を使いこなしています。やはり、言葉ではなく「一緒にセキュリティ対策を手取り足取り教える」というのは、特にIT系に興味のない方々に対しては重要なのだなあと思いました。

 もしご家族でiPhoneを利用しているにもかかわらず、このTouch IDを使っていない方がいたら、ぜひ目の前で設定の方法を教えてあげてください。それだけでかなり、セキュリティレベルは上がると思います。

300m iPhoneの「Touch ID」は5分程度で設定が終わるのですが、なかなか普通の人にはハードルが高いようです
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