ニュース
» 2015年09月29日 07時00分 UPDATE

Enterprise IT Kaleidoscope:Windows 10のアップグレード、企業向けのLTSBとは? (1/3)

OSのアップグレードに関する仕組みがWindows 10から大きく変わった。頻繁な更新を望まない企業ユーザー向けに用意される「Long Term Servicing Branch」とはどのようなものだろうか。

[山本雅史,ITmedia]

 Windows 10の提供開始から約2カ月が経ち、多くの個人ユーザーが無償アップグレードを行っていることだろう。一方で企業ユーザーは、直ちにクライアントPCのアップグレードを行うことはないことから、まだ評価している状況ではないだろうか。今回は企業のIT管理者を悩ますものとして、Windows 7や8.1から大きく変わったWindows 10でのアップグレードについて解説しよう。

Windows 10 Windows 10ではコンシューマー、エンタープライズでアップデートの提供形態が変わった
Windows 10 通常のWindows Updateの他に、新しく「Windows Update for Business」が加わる。Windows Updateの更新プログラムが社内のPCにインストールされていれば、優先的にそのPCから別のPCに配信することで、インターネットのトラフィックを抑えるP2P配信機能も追加されている

Current Branch(CB)とは?

 Microsoftは、基本的にWindows 10以降の新しいバージョンのOSを計画していない。今後はWindows 10に新しい機能を追加してアップグレードしていく。もちろん、“Windows 10”というブランド名でのアップグレードに追加費用は必要ない(年間サブスクリプションの企業契約などでは毎年費用を支払う必要がある)。こういったコンセプトは、AppleのOS XやiOSなどに似ているだろう。

 もう一つWindows 7/8.1との大きな違いは、これまで毎月リリースされていたセキュリティ関連の累積的な更新プログラムやWindows Defenderの定義などを、ユーザーやIT管理者が選択してインストールすることができなくなった。全ての更新プログラムやWindows Defenderの定義が必ずインストールされる。

Windows 10 Windowsのアップグレードは「Windows Insider Preview」「CB」「CBB」の順に配布される。CBBは8カ月遅れでアップグレードするため、新機能がある程度落ち着いてからインストールすればいい

 これがWindows 10における基本コンセプトになる。ただ、企業などでは勝手に新機能がインストールされると問題になるだろう。そこでWindows 10には、新しく「Current Branch」(CB)という考え方が導入されている。

 Windows 10のエディションは、コンシューマー向けの「Windows 10 Home」、個人・企業で利用する「Windows 10 Pro」、企業で利用する「Windows 10 Enterprise」の3種類に大別される。この他に、Windows 10の新機能を積極的にテストするための「Windows Insider Program」が用意されている。Windows Insider Programは、Windows 10 HomeのCBよりも先に新機能をテストできるが、完全にテストが済んでいるわけではないため、システムに致命的なトラブルを起こす可能性もある。

winten09-04.jpg 最新ビルドを入手するには、Windows Insider Previewへの参加が必要

 Windows 10 HomeにはCBが適応され、MicrosoftからWindows 10の新機能が提供されると、すぐにアップグレードが行われる。Windows 10 Homeユーザーにとっては新機能へのアップグレードは必須であり、アップグレードを延期したり、拒否したりする機能はない。Windows 10 Homeは常に最新機能が取り込まれた状態になる。つまり、CBとは「常に最新のWindows 10」というものだ。

Windows 10 CBではWindows Insider Previewから安定したビルドが配布される
Windows 10 Windows 10 Homeにはアップグレードを延期する項目はない。新しいビルドへ自動的にアップグレードされる。
       1|2|3 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

ピックアップコンテンツ

- PR -

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -