ホームセキュリティシステムに脆弱性、通信妨害で警報出せず

米Comcastのホームセキュリティシステム「XFINITY」に脆弱性が見つかった。

» 2016年01月06日 07時38分 公開
[鈴木聖子ITmedia]

 米CATV大手のComcastが提供するホームセキュリティシステムに、通信が妨害されると警報が出なくなる脆弱性が見つかり、米カーネギーメロン大学のCERT/CCが1月5日にセキュリティ情報を公開した。

 それによると、Comcastのホームセキュリティシステム「XFINITY」は2.4GHzの無線周波数帯を利用してセンサーと基地局が通信する仕組みだが、通信を妨害されると警報が出なくなり、通信の復旧には数分から数時間もかかるという。

Comcastの「XFINITY」

 この問題を発見したセキュリティ企業のRapid7は、システムが作動している状態で通信を妨害し、扉や窓を開ける実験を行った。その結果、システムは攻撃を検出できず、「センサーは全て稼働中。扉は全て閉鎖。動作検出なし」の表示は変わらなかったという。

 同システムの通信を妨害する手段は、妨害装置やZigBeeのプロトコルに対して攻撃を仕掛けるソフトウェアなど多数あるとRapid7は指摘する。今のところ現実的な回避策は存在しないという。

CVSSによる評価(CERT/CCより)

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