消費者協会がWindows 10アップグレード戦略に激怒、Microsoftの回答は?Computer Weekly

消費者協会「Which?」が、MicrosoftのOSアップグレード戦略を批判し、交換、修理、返金を要求している。これに対して、MicrosoftがComputer Weeklyにコメントした。

» 2016年11月02日 10時00分 公開
[Caroline DonnellyComputer Weekly]
Computer Weekly

 Microsoftの「Windows 10」アップグレード戦略は、英消費者協会「Which?」を激怒させた。同協会は、このOSアップグレードによってコンピュータが悪影響を受けたユーザーへの補償をMicrosoftに求めている。

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 同協会によれば、OSのアップグレードによりコンピュータが被害を受けたと訴えるWindows 10ユーザーからの怒りの声は数百万件に達するという。

 Windows 10にアップグレードした結果、プリンタ、Wi-Fiカード、スピーカーが機能しなくなったというケースもあれば、ファイルがなくなったり、コンピュータの修理代金が掛かったりしたケースもある。

 こうした苦情は、2016年6月にWhich?の会員5500人に調査を実施した結果明らかになった。Windows 10にアップグレードしたと答えたのは計2500人、うち10人に1人(12%)がコンピュータに悪影響があり、以前のバージョンのOSに戻すはめになったと答えている。

 Windows 10へのアップグレードを求める通知が繰り返し表示され、Microsoftを「しつこい」と感じたという報告もある。また、アップデートのプロセスが許可なしに始まったという声もある。

 調査結果に戻ろう。Which?はWindows 10ユーザーに対し、システムのアップグレードによって引き起こされた問題は、Consumer Rights Act 2015(消費者権利法)のデジタルコンテンツの使用に関する規則の適用を受けると伝えている。

 例えば、同法ではデジタルコンテンツは十分な品質を有し、目的に沿い、ベンダーの説明から逸脱してはならないと定めている。この規則が守られていない場合、ユーザーには交換、修理、または返金を受ける権利がある。

 Which?でキャンペーンおよびポリシー担当ディレクターを務めるアレックス・ニール氏は、MicrosoftはWindows 10ユーザーをサポートする義務があると話す。

 「誰もが日常業務の遂行をコンピュータに大きく依存している。そのため、コンピュータが動作を停止するとイライラし、ストレスがたまる。多くのユーザーがWindows 10から被害を受けている現状から、Microsoftは問題解決にもっと動くべきだ」

 これに対し、MicrosoftのスポークスマンはComputer Weeklyにコメントを寄せ、「大多数の」ユーザーが問題なくアップグレードしているとして、Windows 10へのアップグレードを擁護している。

 同社のスポークスマンは次のように話している。「Windows 10を実行中のアクティブな端末は毎月3億5000万台を超え、ここ1年のうちにWindows 10にアップグレードしたユーザーの大多数はシームレスで良好なエクスペリエンスを得ている」

 「従って、アップグレードに何らかの問題が発生しているのは比較的少数のユーザーだ。こうしたユーザーには無償カスタマーサポートなどさまざまなサポートオプションを用意して支援している」

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