ネットワーク内にあるIoTデバイスの脆弱性発見、危険なサイトへのアクセス制限などを行う「Bitdefender BOX」

家庭内を始め、身の回りに急激に増えたIoTデバイスのセキュリティを守ることを、ユーザーも意識しなくてはならない時代がやってきている。BBソフトサービスが間もなく発売する「Bitdefender BOX」も、そんなIoTデバイスの安全を守る機器だ。

» 2017年03月02日 22時00分 公開
[園部修ITmedia]

 BBソフトサービスが3月2日、ルーターなどに接続して、PCやスマートフォン、スマートテレビ、ゲーム機、Webカメラ、ネットにつながる家電などの脆弱性を発見したり、危険なWebサイトへのアクセスを制限したりする機能を持つ製品「Bitdefender BOX」を日本国内で取り扱うと発表した。Amazon.co.jpで3月8日から販売を開始する。価格は1万4800円で、付属のソフトウェアやサービスを1年間利用できる。1年後には、9000円で更新をすることでさらに1年間利用期間が延長可能だ。

Bitdefender BOX Bitdefender BOX

 Bitdefender BOXは、ハードウェア、クラウドサービス、そしてWindows、macOS、Android向けのセキュリティー対策ソフトがセットになった製品で、Wi-Fiルーターなどに接続して利用する。

 ハードウェア本体は、89×89×28mm、重さ92グラム。有線LANの帯域幅は最大100Mbps、無線LANアクセスポイント部は2.4GHz帯のIEEE802.11b/g/nに対応する。接続する機器の台数は無制限だ。管理アプリはAndroid 4.0以降、iOS 7.0以降で利用できる。

Bitdefender BOX Wi-Fiルーターなどに接続して使用する。Wi-Fiルーター側はDHCPをオフにするなど、初期の設定がいくつか必要だ。Bitdefender BOX側は802.11acには非対応。有線LANも100Mbpsとなっている

 設置すると、まずネットワーク上に存在するインターネット接続が可能な機器を検知して、パスワードが初期設定のままだったり、パスワードの強度が低かったり、といった脆弱性がある場合は警告する。また公共の脆弱性データベースのデータを元に、ネットワーク内の機器を継続的にスキャンし、問題が発見された場合は管理アプリの画面に通知を表示し、対処を促してくれる。

 もちろん、危険なWebサイトへのアクセスや外部からの攻撃、不正な侵入などからの保護も提供。フィッシング詐欺サイトやオンライン詐欺、マルウェアを配信するようなWebサイトなどにアクセスしようとすると、その手前で遮断してくれる。セキュリティ対策ソフトが個別に用意されていない、IoT機器などが保護できるのが特徴だ。未知の脅威に対しても、高い保護性能を持っている。

Bitdefender BOXBitdefender BOXBitdefender BOX 専用のスマートフォンアプリから、ネットワークに接続されているすべての機器が把握できる。各デバイスに対する攻撃やアラートなどもアプリで確認可能だ。どのデバイスがどれくらい通信しているかなどもグラフでチェックできる

 またWindows、Mac、Androidについては、セキュリティソフト「Bitdefender Total Security Multi Device」も同梱されており、同一ネットワークにないシーンでも保護してくれる。

 Bitdefender BOXを提供するBitdefender社は、ルーマニアに本社があるセキュリティ企業。Bitdefender Total Security Multi Deviceは、国際的な性能評価テスト「AV-TEST」で、2011年から1016年まで、5年連続で「highest Protection」を受賞し、2013年から3年間は「lowest Impact」も受賞するなど、評価が高いセキュリティソフト。日本での知名度はあまり高くないが、世界ではかなり名の知れた存在だ。

 国内でのサポートは、BBソフトサービスが手がける。詳細な説明が必要で、それなりにパソコンの知識も必要なため、当面はAmazon .co.jpでのみ販売する予定となっている。

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